全国球児の夢背負って「全力でプレー」 国士舘球児、甲子園へ <#最後の夏残したい!>

2020年6月27日 14時00分
 新型コロナウイルスの影響で中止になった今春の選抜高校野球大会。代わりに、出場校に選ばれていた32校を招いた交流試合が8月、甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催される。東京都からは、国士舘高校(世田谷区)が出場する。「夏こそは」と目指していた全国高校野球選手権大会も中止になり、落胆していたところに届いた、甲子園への切符。夢がついえた全国の球児の分まで、全力を尽くす。(岩岡千景)

甲子園での健闘を誓う鎌田州真主将(左)とエースの中西健登選手=東京都多摩市で

 選抜大会の中止が3月11日に決まり、部活は翌日から休止になった。3年でエースの中西健登(けんと)さん(17)は地元で、中学時代の友達とキャッチボールしたりスクワットで体を鍛えたりして過ごした。だが、5月20日、夏の甲子園大会の中止が決定。子どものころからの夢を失って「気持ちが一番下に落ちた感じ」になった。

エースの中西健登選手

 「近くに目標がなくなっちゃったので、もう、やっていく意味あるのかな」と、一時は友達との練習をする気もなくなった。そんな時、「これで終わるわけじゃないから。次に向けて頑張りなさい」と親に励まされ、大学で野球する自分を思い描いた。
 3年で主将の鎌田州真(かまだ・しゅうま)さん(18)も、中学時代の野球仲間と多摩川河川敷でノックなどの練習をしていた。夏の大会中止で「何のために練習してるか分からない時期もあった。ただやってるだけ、みたいだった」。

キャッチボールをする鎌田州真主将

 分散登校が始まった6月1日、都高野連が独自大会開催を決めた。「全員で最後、がんばろう」と話し合い、翌日から3年生だけの練習を再開した。鎌田さんは「そこからはだいぶ、練習にも力が入るようになった」と振り返る。
 6月10日、考えてもみなかった交流試合の知らせが届いた。「どんな形であれ、やっぱりうれしかった。春もなくなって夏もなくなって、もう甲子園でのプレーは高校ではできないだろうと思っていた」と中西さん。
 だが、高校生活最後の夏に、甲子園という夢をかけて戦うチャンスすら奪われた球児が大勢いる。その思いを胸に、中西さんは「最高の舞台に最後に立てる。幸せなことなので、楽しんで全力でプレーしたい」と目を輝かせた。
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