「天の声ではなく、法律の声だ」 小池知事と休業要請で対立、西村康稔・新型コロナウイルス対策担当相

2020年6月28日 05時50分
<新型コロナインタビュー>

西村康稔・新型コロナウイルス対策担当相

◆収束はワクチンできてから


 ―次の流行に備えておくべき対策は。
 新型コロナウイルスの完全な収束は、ワクチンができるまで難しく、感染防止を講じていただくことが大事。PCR検査体制を増やし、必要とする人が確実に受けられるようにする。地域のPCR検査センターも徐々に整ってきている。医療体制も今回の教訓と反省に立ってもう一度、必要な病床数を整理する。
 ―緊急事態宣言の根拠となる改正特別措置法に課題はあるか。
 特措法は未知の「新感染症」には使えるが、新型コロナの場合はすでに分かっている「指定感染症」とされ、法改正が必要だった。今後は分かっているウイルスでも、要件を絞った上で改正せずに法律を使える仕組みを考えなくてはいけない。

◆罰則強化は、必要なら対応


 ―宣言に伴う休業要請では、東京都の小池百合子知事との間で範囲や開始時期を巡り対立する一幕もあった。
 小池知事は「社長だと思っていたら、天の声が聞こえた」と発言したが、天の声ではなく「法律の声」だ。知事は「ロックダウン(都市封鎖)」という言葉を使ったが、特措法に強制力はなくロックダウンはできない。
 ―罰則付きの休業指示も必要ではないか、という考えを示しているが。
 休業要請、休業指示に応じないところがあったが、法改正には(根拠となる)立法事実が必要だ。(要請に応じなかった事業者で)大きな(感染の)発生があったということはない。罰則強化は私権の制約を伴うもので、慎重に考えなくてはいけないが、命を守るため必要となれば対応しなくてはいけない。

◆宣言の再発令は…


 ―宣言を再び発令するときの基準は。
 4月7日に発令した時の基準を参考に、直近1週間の新規感染者数は「10万人あたり5人ぐらい」、感染経路不明者の割合は「5割以上」、(感染者数の)倍加時間は「10日以内」などの基準があるが、それぞれもっと厳しく見ていく。感染経路不明者の割合は「3割以上」で見ないといけないと思っている。(聞き手・村上一樹)

にしむら・やすとし 1962年、兵庫県明石市生まれ。東京大法学部卒。衆院兵庫9区、当選6回。内閣府副大臣、自民党総裁特別補佐、内閣官房副長官などを歴任。昨年9月から経済再生担当相。今年3月6日から新型コロナウイルス対策担当相を兼務。


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