小さな部屋から宇宙大の夢 トキワ荘マンガミュージアム、来月オープン

2020年6月28日 07時12分

「トキワ荘マンガミュージアム」開館の記念式典で、祝辞を述べる漫画家の里中満智子さん(中央)=いずれも豊島区で

 若き日、手塚治虫さんらが暮らしたトキワ荘を内部まで忠実に再現した「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」(南長崎三)で二十七日、記念式典が開かれた。オープンは七月七日。三月の予定だったが、新型コロナの影響で延期されていた。 (中村真暁)
 この日、ミュージアム運営検討会議座長の里中満智子さんは「日本の漫画はすごくなって、特に外国の人が見たら、『原点って、何これ?』っていうくらい小さい部屋。部屋は小さくても夢は宇宙と同じくらい大きかった。そうしたものを感じてくれたらうれしい」と話した。「決して懐かしい夢の跡ではなく、ここで(漫画文化を)検証することが、日本の漫画とアニメのこれからを作る土台になる」とも。
 高野之夫区長は、ミュージアム建設工事を振り返り、「難しい仕事だった。開館は、漫画・アニメ文化を発展させる第一歩」と語った。トキワ荘は一九八二年に解体され、設計図は残っていなかったといい、写真などを基に数年かけて調査して、再現した。
 記念式典には、地元住民らが集まり、かつてトキワ荘で暮らした漫画家の水野英子さんもあいさつした。くす玉割りや地元小学生によるトキワ荘研究の展示もあった。

来月7日のオープンを前に報道陣に公開された「トキワ荘マンガミュージアム」。よこたとくおさんの部屋など当時の様子が再現されている

◆きしむ階段、染みまで再現

 トキワ荘は、手塚治虫さんや赤塚不二夫さん、藤子・F・不二雄さんら多くの有名漫画家が若手時代、切磋琢磨(せっさたくま)しながら過ごした木造アパート。ファンの間では、「伝説」の存在となっている。
 トキワ荘マンガミュージアムは鉄筋コンクリート2階建てで、きしむ階段や染み、さびまで再現した凝った造り。延べ床面積は560平方メートル。2階には、4畳半の水野英子さんやよこたとくおさん、山内ジョージさんらの「漫画家の部屋」や、生活感漂う共同炊事場などがある。1階には、トキワ荘関連の文献や資料や、手塚さんが池袋署の記者クラブに、直筆のイラストを描いて贈った天井板などが展示されている。
 月曜休館(祝日の場合は翌日)。当分の間、予約制で、ホームページで入場を受け付ける。

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