<新型コロナ>アートで「壁を壊せ!」 幸の障害者事業所 独自ブランド設立
2020年6月28日 07時19分
知的障害者のアート活動を支援する川崎市幸区の生活介護事業所が、オリジナルのグッズブランド「FLAT garden(フラット・ガーデン)」を立ち上げた。第一弾として、事業所を利用する作家がデザインを手がけたTシャツを商品化。「壁を壊せ!」とのメッセージに、新型コロナウイルス収束への願いも込めたという。 (石川修巳)
Tシャツをデザインしたのは、NPO法人「studio FLAT(スタジオ・フラット)」(幸区北加瀬)の通所施設を利用する山内健資(たけよし)さん(30)。恐竜が悪いものを食べるイラストとともに、「BEAT THE WALL(ビート・ザ・ウオール)」の文字を添えた。
この施設には、知的障害のある八人の作家が所属。「障害者アート」という枠組みを超えて、作品の魅力そのものを感じてもらう活動に取り組んでいる。オリジナルブランドの立ち上げもその一環で、作家たちの経済的な自立や自信をはぐくむ狙いもある。
理事長の大平暁(おおだいらさとる)さんは「コロナ禍がもたらした見えない壁、障害の有無など、『いろいろな壁を壊せ!』とのメッセージを込めた。アートで元気を届けたい」と語る。
Tシャツは六月中旬から受注販売を開始。反響は大きく、作家たちがイラストの手刷りなどを分担しながら、手作業で一枚ずつ仕上げている。
TシャツをPRするため、川崎市出身の女優、万里紗(まりさ)さんがモデルを引き受けた。ダウン症の弟がアート活動をしており、万里紗さんも一緒に展示会に訪れていた縁で、協力を依頼したという。
注文は「studio FLAT」ホームページで受け付けており、送料込みで一枚三千円。第二弾はエコバッグを販売予定。問い合わせは、studio FLAT=電044(200)4664=へ。
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