「小池旋風」再来を警戒する自民 与野党、衆院選にらみ神経戦

2020年6月29日 06時00分
 7月5日投開票の東京都知事選では、与野党双方が次期衆院選をにらみ神経をとがらせている。立憲民主、共産、社民の3党が支援する元日弁連会長の宇都宮健児氏と、れいわ新選組の山本太郎代表との競合は野党共闘に向けた主導権争いの様相を呈する。自民党は小池百合子氏が都知事選で圧勝した場合、勢いに乗り国政に進出する事態を警戒する。都知事選の結果は、過去にも国政に大きな影響を与えた経緯がある。(大野暢子、井上峻輔)
 「コロナの経験を踏まえ、宇都宮さんを都知事にするところから、新しい流れをつくりあげていきたい」。立民の枝野幸男代表は28日、中央区での街頭演説で声を張り上げた。演説には共産の志位和夫委員長、社民の福島瑞穂党首も参加。3氏は選挙戦の最終盤にも応援に入る予定だ。
 枝野氏は当初、都知事選を「一地方選」に位置付け、表立った関与を避けていたが、山本氏の立候補によって戦略を変えた。宇都宮氏の得票が山本氏を下回るようなら、次期衆院選の野党共闘に向けた主導権を奪われかねないからだ。
 自ら前面に立つのは、衆院選が近いとの見方を強めたせいでもある。宇都宮氏の支援は国政選挙の公認候補並みの態勢に引き上げた。それだけに宇都宮氏の得票が振るわなければ、枝野氏の求心力も低下する。
 山本氏は、国政での共闘条件とする「消費税5%」を立民が認めなかったとして、都知事選の野党統一候補になることを断念し、れいわ公認で出馬した。ここで集票力を誇示できれば、衆院選での候補擁立に弾みがつく。より強硬に消費税5%への同意を他の野党に迫ることも可能になる。
 小池氏を実質支援する自民、公明の与党は表立った動きを見せていない。自民党は小池氏の勝利は固いとみて都知事選後の展開に関心を向ける。ある党幹部は、小池氏が再び圧勝して発信力を強めれば「国政に関わろうとしてくる」と神経をとがらせる。
 国民民主党は自主投票。日本維新の会は元熊本県副知事の小野泰輔氏を推薦したことで、東京での党勢拡大の足掛かりを築こうとしている。NHKから国民を守る党の立花孝志党首も自身と党の浸透を図る。

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