個人の「民泊」は持続化給付金の対象外 広がる不公平感

2020年6月29日 05時59分
 新型コロナウイルス感染症の影響で収入が急減した中小企業や個人事業主に支給される「持続化給付金」が、同業種の法人には給付され、個人事業主はもらえない場合がある問題で、宿泊客が減った民泊業者にも同様の不公平感が広がっている。税務申告の手続きの問題だが、政府は見直しに否定的だ。(大野暢子)
 和歌山県白浜町で5年前から民泊を営む女性(46)は、県の営業自粛呼び掛けに協力し、5月上旬から月末まで休業した。月平均20万円以上あった売り上げは5月は4万円に減少。ゲスト用に約2000万円で新築した一戸建てのローンが30年近く残る。
 それでも、女性は持続化給付金を受け取れない。給付金は確定申告時に「事業収入」として申告する売り上げが、前年同月より50%以上減った中小企業に最大200万円、個人事業主に最大100万円を配る制度だ。
 個人の民泊の売り上げは国税庁によれば原則「雑所得」に区分される。「不動産所得」や事業収入での申告も認めているが、給付金がもらえるのは事業収入として申告した人だけ。法人の民泊は事業収入で申告するため給付対象だ。
 女性は売り上げを不動産所得と申告し対象外となった。「自粛に協力させたのだから補償すべきだ。所得区分ではなく、実態を見てほしい」と訴える。
 2020年度第2次補正予算では、給付金の支給要件が緩和され「雑所得」として申告した人も、事業で得た収入であることを証明すれば申請可能になる。しかし、経済産業省の担当者は本紙の取材に「雑所得のケース全てに給付するわけではない。民泊が副業の場合などは認められないこともある」と説明した。
 持続化給付金を巡る同様の問題は、アパートなどを経営する個人家主と法人との間でも生じている。

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