世界で1000万人突破 コロナ感染者数1、2位の米とブラジルの共通点は

2020年6月29日 06時00分
26日、ブラジル北部マナウスで、新型コロナウイルス感染症で死亡した人の墓地にたたずむ遺族=ロイター・共同

26日、ブラジル北部マナウスで、新型コロナウイルス感染症で死亡した人の墓地にたたずむ遺族=ロイター・共同

  • 26日、ブラジル北部マナウスで、新型コロナウイルス感染症で死亡した人の墓地にたたずむ遺族=ロイター・共同
 世界の新型コロナウイルスの感染者が28日、1000万人を超えた。感染拡大の中心となっているのが、感染者数が1位の米国と2位のブラジル。専門家は、経済優先で感染対策に消極的という両国トップに共通する政治姿勢が状況の悪化を招いていると指摘している。(ニューヨーク・赤川肇、ワシントン・金杉貴雄)
 新型ウイルス感染症を「ちょっとした風邪」と述べ、外出制限などを批判してきたブラジルのボルソナロ大統領。同国の政治経済に詳しい米コロンビア大国際公共政策大学院のシドニー・ナカホド講師(44)は「右派のボルソナロ氏は政治的立場がトランプ米大統領と同じで、政策面でも模倣する傾向がある」。初動対応の遅れに加え、政権内や州政府との対立が生じる点まで共通すると指摘した。
 ナカホド氏は、ブラジルの歴史的な経済格差の大きさも一因に挙げる。ブラジルでは正式な契約や届け出に基づかない「非公式部門」で働く人の割合が高く、感染対策が必要でも「生きるために働かざるを得ない人が多い」と説明。地域格差の影響で医療体制などが不十分な地方が打撃を受けやすいという。
 新規感染者数が再び増え始めた米国では、増加数が大きい州で経済の「再閉鎖」の動きも出始めた。
 テキサス、フロリダ両州は26日、いったん認めたバーの営業を再び禁止。ともに早期の経済活動再開を求めたトランプ氏と同じ共和党知事の州だが、テキサス州のアボット知事は、バーで若者から感染が広がっているとし「やり直すことができるなら再開を遅らせただろう」と悔やんだ。
 テキサス州ヒューストンの集中治療室は定員いっぱいとなり、他の地域でも医療の逼迫が伝えられている。新規死者数は今のところ横ばい状態だが、医療崩壊が各地で起きれば再び上昇しかねない。
 だが、トランプ政権は楽観論を一貫して強調し続けている。ペンス副大統領は26日の記者会見で、重症化しにくい若者の感染が多いことなどを指摘し「(深刻だった)2カ月前とは異なる。50州全てで前進している」と主張した。

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