日産社長、株主総会で巨額赤字を陳謝 コロナや生産体制見直しが影響

2020年6月29日 14時00分

日産自動車の株主総会に向かう株主=29日午前、横浜市で


 日産自動車は29日、横浜市の本社で定時株主総会を開いた。2020年3月期連結決算は新型コロナウイルスの影響による需要減少に加え、生産体制の見直しなど巨額の構造改革費用の計上が響き、純損益が6712億円の赤字に陥った。内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は「株主の皆さまには大変申し訳ない」と陳謝。不振脱却に向けた経営再建策を説明し、株主の理解を求めた。
 赤字額は前会長カルロス・ゴーン被告が大規模リストラを実施した00年3月期(6843億円)に迫る規模で、収益力改善が喫緊の課題だ。ゴーン被告が進めた拡大路線の反省からインドネシアとスペインの工場を閉鎖する方針で、生産能力を2割減らすほか大幅な人員削減を計画しており、昨年12月に就任した内田氏の手腕が問われる。
 フランス大手ルノー、三菱自動車と組む3社連合の提携強化も進める。ルノーとは主導権争いで関係が一時冷え込んだが、新型コロナによる販売低迷を受け、各社が強みを持つ車種や地域に経営資源を集中する体制に改めた。3社連合はいずれも業績悪化が深刻で、コスト削減だけでなく魅力ある新型車を販売して競争力を回復するための正念場を迎えている。

日産自動車の業績 多額のリストラ費用が響き、2000年3月期連結決算で6843億円の純損失を計上。前会長カルロス・ゴーン被告によるコスト削減策などで改善し、18年3月期には純利益が7468億円、世界販売台数が577万台といずれも過去最高を記録した。その後は米国での販売不振などが響き業績が落ち込んでおり、20年3月期は6712億円の赤字に転落した。

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