新型コロナ治療薬1人分25万円 日本では負担なし

2020年6月30日 14時00分

米製薬企業が開発した「レムデシビル」=ロイター・共同

 【ワシントン=白石亘】米医薬品企業ギリアド・サイエンシズは29日、日本政府も承認した新型コロナウイルスの治療薬「レムデシビル」の価格を発表した。患者1人当たりの価格は、先進国の政府向けで2340ドル(約25万円)。レムデシビルは新型コロナへの効果が最初に確認された治療薬で、今後開発される薬の価格設定の目安になりそうだ。

◆入院日数短縮の効果、死亡率低下は確認されず

 大半の患者は5日間で薬を6回投与されるため、1回当たりの価格は390ドル。途上国向けには後発薬メーカーに生産を委託し、価格を抑える。ギリアドは商業生産の体制が整う6月末までは、日本など各国に無償で薬を提供している。7~9月は生産量のほとんどが米国政府への供給となる見込み。
 レムデシビルは患者の入院日数を平均4日間短くする効果があるが、死亡率の低下は確認されなかった。ギリアドは入院日数の短縮で、1人当たり1万2000ドルの価値があるとして、「実際の価値よりもかなり安い価格設定だ」としている。
 これに対し、ワシントンに本拠を置く消費者権利保護団体パブリック・シチズンは「この薬の開発には多額の税金が投入されている。世界中のだれもが利用できる価格にするため政府が介入すべきだ」と訴えた。
 日本では、人工呼吸器などが必要な重症患者向けに承認された。新型コロナは指定感染症のため入院治療費は公費負担となっており、レムデシビルについても患者の費用負担は発生しない見通し。

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