「『死ね』と言われているようなもの」 雇い止めの非正規社員らが抗議行動

2020年7月1日 05時50分

派遣会社に「雇用継続義務を果たしていない」と抗議する派遣社員たち=30日、東京都内で


 30日発表の5月の完全失業率は前月比で0・3ポイント増の2・9%となった。失業の中心は非正規社員。労働力調査によると、5月時点の正社員は3534万人と、前年同月比で1万人減ったにとどまったが、非正規社員は前年同月から61万人減少し2045万人に。特に数カ月単位で契約を繰り返す派遣社員が、契約更新されない「雇い止め」や、契約を途中解約される「派遣切り」に遭うケースが増えている。(池尾伸一)
 本来1年以上勤めた場合は、派遣会社が次の派遣先を紹介する努力義務が課せられているが、そのまま雇い止めになるケースも多い。個人加盟の労働組合に加盟する派遣社員らは30日、東京都内の派遣会社に対し「雇用継続努力を怠っている」と抗議行動を行った。

◆相次ぐ契約打ち切り

 都内の出版社の派遣社員だった40代女性は、正社員同様、テレワークで仕事をしたいと頼んだところ、「やめてほしい」といわれ、先月中旬から休業に。交渉し休業手当は出るようになったものの、派遣会社から6月末での契約解除を言い渡された。この日、最終的な交渉に臨んだが、方針は撤回されず失業が確定した。「今の時期、補償もなく放り出されるのは『死ね』と言われているようなもの」と話した。
 中華レストランに勤めていた50代男性は、9月中旬までの契約だったにもかかわらず4月9日以降、店が休業となり、契約を打ち切られた。派遣会社は本来期間終了までの賃金を払う必要があるが「支払いに応じようとしない」と怒る。
 派遣社員を支援する総合サポートユニオンの青木耕太郎共同代表は「派遣にも雇用調整助成金が活用できるのに、申請を怠る派遣会社が多い」と問題視している。

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