集団感染の発見遅れ…永寿総合病院・院長「深くおわび」

2020年7月2日 06時00分

記者会見で亡くなった患者や家族に謝罪する永寿総合病院の湯浅祐二院長=東京都千代田区で

 新型コロナウイルスで国内最大級の院内感染が起きた永寿総合病院(東京都台東区)の湯浅祐二院長が1日、日本記者クラブで初めて記者会見した。原因は新型コロナだと疑うのが遅れ、感染予防策が不十分だったと説明。亡くなった患者や遺族に「深くおわび申し上げる」と謝罪した。 (藤川大樹)
 湯浅院長によると、患者や職員の発熱から、病院では3月20日ごろに集団感染と気付いた。23日にPCR検査で患者2人の陽性が判明し、全患者と全職員の検査を開始。5月23日までに患者やその家族ら131人、職員83人の計214人が感染し、患者43人が死亡した。亡くなった人のおよそ半数が血液疾患で入院中だった。
 厚生労働省の報告書では、最初に陽性が判明した2人を起点に、3月14日ごろには集団感染が始まったとみられる。

 新型コロナウイルスで国内最大級の院内感染が起きた永寿総合病院=東京都台東区で

 湯浅院長は、感染が広がった理由の一つに「新型コロナを疑うタイミングの遅れ」を挙げた。永寿では、新型コロナ以外の発熱や肺炎を起こす病気を持つ患者は珍しくない。起点となった感染者の1人は3月5日に発熱していたが、「(食べ物が気管に入る)誤嚥ご えんを繰り返しており、そのための肺炎と診断していた」と話した。

 また、マスクの着用や手指の消毒など「基本的な感染予防策が不十分だった」と説明。病棟の休憩室や仮眠室、ロッカー室などが「密」な空間だったことも反省点に挙げた。
 約2カ月の外来診療や入院の受け入れ停止で大幅な減収となっており、「病院運営は危機的な状況。(国などに)救済措置を講じていただかなければ地域医療は守れない」と訴えた。

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