池江璃花子「メンタルめちゃくちゃ強くなった」 復活への手応え語る

2020年7月3日 11時36分

20歳の誕生日を前に、色紙を手にする競泳女子の池江璃花子=いずれも東京都内で・代表撮影

 白血病と闘う競泳女子の池江璃花子(19)=ルネサンス=が2日、東京都内で行われた練習をオンラインで公開し、報道陣の取材に答えた。まだ手探りでの前進ながら、「水泳をやっていて本当に良かった。みんなと練習できたり、楽しい思いができる」と復活への手応えを話した。
 主なやりとりは次の通り。
 ―昨年2月に白血病の診断を受けた。
 「言われたときは、どういう病気かも分からなかった。抗がん剤治療で髪の毛が抜けることにすごいショックを受けた。でも、入院した当初は、病気になって五輪に出なくてもいいと、ほっとした気持ちもあった。休んでまた頑張ろうと思って入院生活が始まった感じだった」
 ―闘病中に大変だったことは。
 「副作用を聞いたことはあったが、ここまで吐き気が強いとは思っていなかった。一日に何度も吐いたり、食欲がまったくない期間もあってしんどかった。周りの人が私を見てつらい思いをしたことが、自分の中でもつらかった」
 ―闘病生活を支えたのは。
 「携帯電話を見られない時期があったが、それでもファンの方や友達がメッセージをたくさん送ってくれた。お見舞いに来てくれた家族や関係者の方にも支えられた。一人では乗り越えられない病気だった」
 ―昨年12月に退院。今年3月に初めてプールに入った。
 「入院中はまだプールに入らなくてもいいかな、という気持ちではいた。いざプールに入れるとなった瞬間、待ち望んでいたプールに入ることができて、すごくうれしかった。今はだいぶ、みんなと同じように練習ができるようになってきたりして、日に日に力が付いてきている感じはしている」
 ―競技の世界に戻ろうと思えたのはなぜか。
 「もしかしたら元には戻れないかもしれない気持ちはあった。でも、病気の方たちにここまで強くなれるということを知ってもらいたかった。このまま中途半端なままで水泳を終わらせたくないという気持ちもすごくあった」

 ―得意のバタフライを最初に泳いだ感想は。
 「最悪。こんなにきついんだって。今までバタフライをきついと思ったことがなかったし、練習だったら自由形よりも楽で気持ちいいと思っていた。バタフライを泳げない人の気持ちがよく分かった」
 ―今の自分にとって五輪とは。
 「特別な試合。2016年(リオデジャネイロ五輪)に出たが、その1回では絶対に終わらせたくない。活躍できるように精いっぱい頑張っている」
 ―五輪代表への距離は。
 「泳力的には中学生のころの自分かな。中学3年くらいから記録を出していたので、1、2年生くらいまで戻りつつある。日本記録までいかなくとも、早く高校生くらいには戻せたらいい」
 ―東京五輪が1年延期された。
 「1年延びて期待されることも結構あるが、あくまでも自分の目標は2024年。来年の五輪にとらわれず、今はとにかく24年という思いで、土台をしっかりつくっていけたらいい」
 ―今のほうが強くなれている部分は。
 「メンタルはめちゃくちゃ強くなっていると思う。(退院後にプールへ)戻ってきて自分の弱さが悔しかったころは、気持ちの上下があって大変なときもあった。でも、入院していたころより、きついことはないと思っている」
 ―間もなく20歳。どんな大人になりたいか。理想像は。
 「何らかの試合に出て、自分の状況をチェックし、また強くなる方法をどんどん見つけていければいい。いまはアスリートとして生活しているけど、見た目とかじゃなく、人として内面的に強い女性になっていけたら」

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