キャラメル/預言者/解散近し?

2020年7月3日 07時48分

須藤英治(52)選挙調査室

◆キャラメル

 「選挙調査室って普段、何をしているの?」と社内外からよく聞かれる。国会議員や地方議員の立候補者をデータベースで管理しているところだ。
 紙面で言えば立候補者の顔写真や年齢、経歴を紹介しているアレ。四角い形から、通称「キャラメル」と呼ばれる。
 先月十八日に都知事選の告示があった。当日になって把握していない候補者が選管に現れることがある。本紙記者はもちろん、他社も警戒しており、現れると「経歴の記入を!」「顔写真撮らせて!」と血相を変えた記者が候補者に殺到する。
 今回も把握していない候補が数人いて、候補者は過去最多の二十二人。記者の奮闘もあり、締め切りまでにキャラメルは二十二粒そろった。よかった。

◆預言者

 国政選挙の投開票日が近づくと、開票日翌日の紙面制作のテストを行う。「与党優勢」「野党に勢い」といった各種調査結果に個人的な予想を入れて、実際に開票が行われているようにデータを作る。
 シミュレーションした結果で各政党の当選者が増えていく。記者は途中経過を見ながら本番と同じように記事を書き、整理部は見出し、レイアウトを考えていく。テストと実際の開票結果が近いものになったとき、まるで預言者になったような醍醐味(だいごみ)を味わう瞬間だ。

◆解散近し?

 最近、「衆院解散・総選挙」という話が出始めた。
 選挙のデータは各候補者が提出した経歴などが書いてある「調査票」が基になる。国政選挙の現職は選挙調査室で集めている。先日、衆院議員会館を訪ね、各議員室に記入のお願いに行った。「解散が近いんですか?」と秘書から逆取材を受けたり、「選挙なんてしばらくないよ」という重鎮秘書も。
 少しずつデータを集めないと大変だから早めに動いているだけなのだが、秘書の間で「東京新聞が調査票を集めだした」と、まるで選挙情報のように広まったりする。
 選挙報道を支える立場の私たちと、議員を支える秘書たち。その敏感さは人ごととは思えなかった。選挙とは多くの人を揺り動かすドラマだと、つくづく感じる。
<すどう・ひではる> 東京都出身。1986年入社。選挙調査室デスク。趣味は城跡巡りとカメラ、国家資格取得(宅建、ファイナンシャルプランナーなど現在12資格)。ドラゴンズファン歴42年。

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