キャバクラ店は「手ごわい」 大宮でクラスター、さいたま市が調査に苦慮 

2020年7月4日 06時00分

多くの飲食店や娯楽店が並ぶ繁華街・大宮「南銀」=さいたま市大宮区で

 さいたま市大宮区の繁華街、通称「南銀(なんぎん)」にある2つのキャバクラで、新型コロナウイルスへの複数の感染者が確認され、うち1カ所の「クラブグランデ」では3日までに19人が陽性となり、市はクラスター(感染者集団)が発生したと認定。市は従業員の検査はほぼ終えたが、来店客の把握に苦慮している。感染の広がりは見えないままだ。(前田朋子)

◆客は300人程度か


 「病院や学校より手ごわい」。西田道弘・さいたま市保健所長はグランデの店名を公表した6月29日の記者会見で、実態把握の難しさをこう表現した。
 店は保健所に、県が休業を要請していた4、5月の期間も営業し、平日で約30人、週末は40~50人の客が訪れていたと説明。保健所は濃厚接触者として客の調査が必要な期間を6月17日からおよそ10日間とし、単純計算では対象が延べ300人程度いることになる。

◆女性従業員に連絡を依頼


 しかし、店に客の名簿はなさそうで、保健所が直接連絡できない。自ら名乗り出てもらうしかなく、店の了解を得て店名の公表に踏み切った。また、客と会員制交流サイト(SNS)などでつながっている女性従業員にも連絡を取ってもらえるよう店に依頼した。
 店名公表してから今月3日までに、客から37件の相談が保健所へ寄せられた。行政検査につながった人もいれば、自主的に民間検査を受けた人もおり、来店客6人の陽性が判明。さらに、1日に別の店での感染が判明したことが報道され、「南銀に行ったが大丈夫か」という相談も寄せられ始めているという。

◆「捜査権ない」


 一方で、「夜の街」で感染したと知られたくないと考えて相談しない客がいることも予想される。検査に応じて感染が判明しても、すべての行動を明かすとも限らない。西田所長は「捜査権があるわけではなく、言いたくないことを聞き出すには技術がいる」と難しさを認め、県とも連携しながら感染拡大防止に取り組む考えを示している。

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