ドイツが「脱石炭」決定 2038年まで、脱原発と両立へ

2020年7月5日 06時00分
 【ベルリン=近藤晶】ドイツの連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)は3日、温室効果ガス削減のため石炭・褐炭の火力発電を2038年までに全廃する法案を可決し、「脱石炭法」が成立した。政府は今後、22年末の脱原発との両立を目指し、再生可能エネルギーをさらに拡大させる。
 脱石炭の方針は昨年1月に産業界や環境団体、識者などで構成する政府の諮問委員会が答申していた。同法には、東部ブランデンブルク州など褐炭産地の産業転換やインフラ整備のため、総額400億ユーロ(約4兆8000億円)の財政支援策が盛り込まれた。
 政府はまず、二酸化炭素(CO₂)排出量が多い8カ所の石炭火力発電所から順次閉鎖する方針。26年から3年ごとに電力供給などへの影響を評価し、全廃目標の前倒しも検討するとしている。
 アルトマイヤー経済・エネルギー相は、法制化によって「ドイツの化石時代は後戻りすることなく、終わりを迎える」と強調した。ただ、野党や環境団体からは全廃期限が「遅すぎる」といった批判も出ている。
 ドイツの昨年の総発電量のうち石炭・褐炭は約3割を占める。連邦統計庁によると、今年第1四半期には再生エネが5割を超えた。
 脱石炭が広がる欧州では、フランスが21年、英国が25年までの石炭火力発電の全廃を掲げている。

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