電通が受注法人の広報を担う 実体の乏しさ裏付け 持続化給付金

2020年7月7日 06時00分

電通本社ビル=東京都港区


 国の持続化給付金事業で、広告大手の電通が、国から事業を受注した一般社団法人サービスデザイン推進協議会(サ協)の広報を担っていることが分かった。サ協の初代代表理事が経営する企業の代表取締役が明らかにした。サ協は電通に事業の大部分を再委託しており、実体の乏しさを裏付ける形となった。(大島宏一郎、皆川剛)
 サ協の初代代表理事が所長を務める「ユニバーサルデザイン総合研究所(UDI)」の代表取締役・竹腰稔氏が、サ協の広報体制などについて本紙の取材に答えた。
 竹腰氏によると、本紙がサ協の運営実態が不透明なことを報じた翌日の5月29日、電通出身でサ協理事の平川健司氏からUDI側にメールが送られた。電通内にある「リスク広報チーム」の存在を示した上で、初代の代表理事にサ協に関する問い合わせがあった場合「必ずリスクチームまで連絡をいただきたく」と記載されていた。
 電通チームの存在について竹腰氏は「かん口令」を求められたと指摘。平川氏から送られた6月1日のメールには、野党の国会質問などを念頭に「昨日METI(経済産業省)とすりあわせ済」とした上で、「防御を固めつつ、反撃の糸口を探している状況」と記されていた。
 竹腰氏は「サ協や電通は国民の税金を使う立場。口裏合わせみたいなことをして、逃げ口上のような対応をするのはおかしい」と、本紙の取材に応じた理由を説明した。
 リスクチームについて、電通広報部は「協議会のメールについては存じ上げない」とした上で、「協議会からサポートを求められ、広報サービスを提供している」と回答。サ協も「当協議会の広報機能が十分ではなかったため、広報サービス業務の提供を受けていた」とコメントした。

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