自民、習氏国賓来日中止を決議 政府内にも慎重論 年内は困難に

2020年7月8日 06時00分
 自民党は7日、中国による香港国家安全維持法の制定を受け、習近平国家主席の国賓来日を中止するよう日本政府に求める対中非難決議を決定した。政府内でも習氏の来日に慎重論が高まり、年内の実現は困難との見方が強まった。
 自民党外交部会などの決議は、国安法制定を受けて「部会として訪日中止を要請せざるを得ない」と指摘した。当初案では「中止を要請する」としていたが、党内の異論を踏まえて表現を弱めた。自民党外交部会の中山
 親中派として知られる二階俊博幹事長は記者会見で「日中問題に関わった先人の苦労を思えば、慎重の上にも慎重に対応すべきだ」と決議に不快感を示した。茂木敏充外相は記者会見で習氏来日について「具体的な日程調整をする段階にはない」と述べた。泰秀部会長が近く菅義偉官房長官に提出する。

 政府は「来日が実現すれば、日本が国安法を容認していると国際社会に受け取られかねない」(閣僚経験者)と懸念。河野太郎防衛相は6月30日の記者会見で、国安法の制定について「習氏の国賓来日に重大な影響を及ぼすと言わざるを得ない」と踏み込んだ。
 日中首脳は昨年6月、日中関係が正常な軌道に戻ったとして習氏の国賓来日で合意。今年4月の来日に向け調整してきたが、新型コロナウイルス感染症拡大を受け延期していた。上野実輝彦)

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