ドイツはなぜ脱原発を決めたのか ミランダさん来日講演録が本に 埼玉・久喜の折原さん

2020年7月8日 07時47分

ミランダさんとの写真を手に、出版した「脱原子力 明るい未来のエネルギー」を紹介する折原さん=埼玉県久喜市で

 ドイツ政府に脱原発を提言した政府設置の委員会のメンバー、ミランダ・シュラーズさんが二〇一八年に来日した際の講演やイベントの内容をまとめた本が出版された。編著を担当した埼玉県久喜市の元高校教諭、折原利男さん(69)は「日本の脱原発と自然エネルギー社会の実現に向けて、貴重な言葉が数多くあった。多くの人と共有したい」と話す。
 タイトルは「脱原子力 明るい未来のエネルギー」(新評論)。ミランダさんは一一年の東京電力福島第一原発事故を受けてドイツ政府が設置した「安全なエネルギー供給に関する倫理委員会」委員を務めた。委員会は原発から自然エネルギーへの転換を求めるリポートをメルケル首相に提出。ドイツが二二年末までの全原発廃止を決める後押しとなった。
 講演では、ドイツがなぜ脱原発を決めたかについて、政府の動きと市民運動の両面から解説。日本の参加者に対し、自然エネルギーへの投資や購入など一人一人の身近な行動がエネルギー政策の転換につながるといったアドバイスもあった。
 講演会に実行委員会メンバーとして参加した折原さんは貴重な話だと感じ、出版を企画。ミュンヘン工科大教授として多忙なミランダさんと電話やメールで何度も打ち合わせをし、来日の際のわずかな時間に面会し、出版にこぎ着けた。本は四六判、二百ページ。千九百八十円。 (寺本康弘)

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