プロ野球に観客戻る ファン「生観戦は格別」「大きな声は我慢した」

2020年7月10日 21時09分
 新型コロナウイルスの影響により無観客試合を続けていたプロ野球は10日、5000人を上限に観客を入れた公式戦を再開した。関東では唯一、ZOZOマリンスタジアム(千葉市美浜区)でロッテ―西武戦が行われ、待ちわびたファンは感染防止策を受けながら、選手たちのプレーに笑顔で拍手を送っていた。

無観客の制限が緩和され、間隔を保ちながら観戦する野球ファン=10日、ZOZOマリンで

◆チケット半券は2週間保存、大声の応援は禁止


 6席に1人の割合で間隔を空けたチケット5000枚は完売。試合開始前、スタジアムを訪れた観客は入り口でスタッフから検温を受け、手などをアルコール消毒して入場した。観客から感染者が出た場合に備え、席の位置から濃厚接触者を後日調査できるよう、チケットの半券を2週間保管するよう求められた。
 応援歌の合唱や大声の声援なども禁止されたが、序盤にロッテが初得点を挙げると、大きな歓声が自然に発生。千葉県鎌ケ谷市の会社員湯浅英世さん(45)は「生観戦は格別で、思わず大きな声が出そうになったが我慢した」と話した。
 プロ野球は8月から、収容人数の5割まで観客を増やす予定だが、さいたま市大宮区から訪れた会社員飯田千夏さん(20)は「感染者が増え続けると安全にできるか心配」と慎重だった。(中谷秀樹)
   ◇

◆医師「飛沫防止や消毒の徹底を」

 プロスポーツの観戦再開に懸念する医師もいる。国立病院機構三重病院の谷口清州・臨床研究部長は「再開を決めた当時は東京で感染が急増する事態を想定していなかった。(9日報告の感染者の中で)経路不明の人が100人以上おり、タイミングは悪い」と言う。
 その上で「経済を復興させるには感染防止とのバランスが大事だが、今はやるべきことがきっちりとできていないように見える」と指摘。経済優先にかたよらないよう求めた。
 日本環境感染学会理事長の吉田正樹・東京慈恵会医大教授は「積極的な検査で見つけた感染者も含まれるので、第1波時の感染者数と意味は違う。ただ、市中に広がっており、飛沫防止や消毒の徹底など十分に気を付けて」と訴える。
 観戦の注意点として「マスクを外す時間を短くするため飲食は控えめに。応援もつい声が出がちだが、手をたたくなどに変えてほしい。トイレや多くの人が触れるドアなどに触わった後は手指消毒を忘れず、運営者も消毒液の配備をしてほしい」と話した。(井上靖史)

関連キーワード

PR情報

千葉の最新ニュース

記事一覧