<新型コロナ>目でも楽しい「お囃子ライブ」 浅草公会堂で邦楽囃子グループが収録、配信

2020年7月11日 07時28分

浅草公会堂で収録された動画のワンシーン。さまざまな角度から撮影されている 

 新型コロナウイルスの影響で舞台活動の機会を奪われている邦楽囃子(はやし)奏者のグループ「お囃子ライブ」が、台東区の浅草公会堂(浅草一)のステージで無観客演奏を収録、今月からユーチューブで動画配信を始めた。客席からの目線とは別の角度からの撮影も取り入れ、視覚でも楽しめるよう工夫されている。(井上幸一)
 グループは、藤舎千穂(とうしゃちほ)さんをリーダー役に、プロの若手女性奏者十六人で構成。コロナ禍にあって、リモートで合奏をして配信するなど、新しい「舞台」の形態、伝え方を模索している。
 動画撮影は、公会堂のスタッフの提案を受けて実現。タイトルは「素囃子『奏』〜sou〜」で、太鼓、鼓、笛などの奏者十一人が距離をとって創作曲を奏でた。江戸時代から続く歌舞伎囃子の手組み(リズムパターン)を使用。災害に遭っても耐え忍び、寄り添って生きてきた日本人の心を表現し、コロナから新たな一歩が踏み出せるようにとの祈りを込めた。
 撮影にはドローンも使い、浮かびながら上から演奏を見ているようなシーンも。舞台上から演者の背中、客席を映したり、楽器にぐっと接近したり、普段は見ることのできない映像をふんだんに取り入れた。

奏者の背中から客席を撮影したシーンも

 先月下旬の収録では、久々にメンバーが顔を合わせた。「邦楽は息を合わせるのが大事で、リモートでは難しい。本番で互いの息を感じることができ、喜びを感じた」と演奏に加わった笛方の望月美沙輔(みさほ)さん(40)。浅草で和楽器などを扱う老舗「宮本卯之助商店」で横笛教室を開いており、「歌舞伎と一緒に発展したお囃子は、四百年にわたり人々に愛され伝承されてきた。昨今は継承する人が不足している。動画を通じ、若い人に身近にお囃子を感じてもらえれば」と期待している。

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