木村王位・藤井七段、両者落ち着き…王位戦第2局初日スタート

2020年7月13日 10時55分

第61期王位戦第2局で初手を指す木村一基王位(右)と藤井聡太七段=いずれも13日午前、札幌市で

 将棋の木村一基王位(47)に、高校生棋士の藤井聡太七段(17)が挑戦している第61期王位戦7番勝負(東京新聞主催)の第2局が13日午前9時、札幌市の「ホテルエミシア札幌」で始まった。
 第1局は終始攻めきった藤井が快勝。木村は先手番でタイに戻し、初防衛に向け前進できるか。藤井は初タイトルの懸かった9日の棋聖戦第3局に敗れており、王位戦で連勝して勢いを取り戻したいところだ。
 対局室の前にはサーモグラフィーが置かれ、入室者の体温測定を行うなど、新型コロナウイルス対策も取られた。先立って藤井が、続いて木村が入室。定刻になり、立会人の深浦康市九段の合図で木村が初手を「2六歩」と指した。
 互いに飛車先の歩を進め「相掛かり」の戦型に。前期7番勝負では、木村が先手番で毎局採用し、初タイトルの原動力となった戦法でもある。3六歩(13手目)と木村が突いたタイミングで、藤井は8六歩(14手目)から飛車先の歩を交換した。
 持ち時間は各8時間。初日は午後6時で指し掛け、手番が封じる。2日目の14日は午前9時に再開、夜までに決着する見通し。対局は東京新聞ホームページでも紹介する。

◆木村王位「積極的に」 藤井七段「全力で」

藤井聡太七段が待つ中、対局室に入る木村一基王位(左)

 木村一基王位の先手番で迎えた第61期王位戦(東京新聞主催)の7番勝負第2局。13日午前9時の対局開始の10分前、対局室に現れた木村王位は、立会人の深浦康市九段の合図から数十秒おき、意を決したように初手を2六歩と指した。
 30歳年長の王位に挑む高校生棋士、藤井聡太七段は木村王位に9分先立って対局室入り。明るい灰色の羽織り姿で静かに座布団に座った。対局の流れを予想するように、時折目をつむり、うなずきながら対局開始を待った。
 副立会人の野月浩貴八段(札幌出身)は奨励会同期の木村王位について「前日も談笑したが、リラックスした表情だった」。この日の朝、藤井七段の着付けを担当した東京都の「白瀧呉服店」の白瀧佐太郎さんは「(藤井七段は)いつもと変わらない落ち着いた様子だった」と語った。
 初防衛へ、連敗は避けたい木村王位。前日の記者会見では、藤井七段の印象を「よく考える人だなあと感じた」と表現。先手番に向け「受けになりがちなので、(今回は)積極性を出したい」と巻き返しを誓った。
 対する藤井七段は、木村王位との第1局について「予想上に踏み込んでこられることが多かった」と分析。敗れた9日の棋聖戦第3局から中3日の過密日程だが、「一局一局、まずは全力で臨みたい」と疲れた様子を見せずに話した。
 経験の47歳か。勢いの17歳か。熱戦の火ぶたが切って落とされた。 (原田隆幸)

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