シカ革製品で匠の技を 記念品制作 丹治さん仲間募集

2020年7月14日 07時13分

シカの皮革を使った製品、自らの著書を示し、記念品づくりへの参加を呼びかける丹治さん=台東区で

 来年に延期された東京五輪で、日本に生息するシカを利用した革製品を来日する外国人観光客らにアピールしようと、「日本鹿皮革(しかひかく)開発協議会」の丹治藤治会長(90)=目黒区=が、匠(たくみ)の技を伝える記念品を一緒に制作する仲間を募集している。東京新聞したまち支局を訪れた丹治さんは「皮革製品が伝統産業の浅草エリアの人たちにもぜひ加わってほしい」と呼び掛けた。 
 獣医師の丹治さんは、畜産技術指導や、商品開発研究などを業務とする株式会社「カルタン」(目黒区)の社長。シカに関する数々の著書がある。日本でシカの生息数が増え、害獣として駆除されている現状を憂慮し、保護と、奪った命を無駄にしない資源利用のバランスを大切に、シカと人間が共生できる世界の実現を提唱している。
 記念品づくりでは、丹治さんが手掛け、商標登録されたニホンシカの皮を特殊な方法でなめした鹿革「カルタン印伝」を素材として無償で提供。参加者のアイデアで、日本文化を世界にアピールする製品を制作してもらう。
 「『令和』の元号の出典となった万葉集には、シカを詠んだ和歌が数多く登場する。日本人にとってシカは、昔からつながりがあった動物だった」と丹治さん。先日、野生のシカが荒川河川敷に現れ、足立区で保護されたばかり。「地球温暖化など、環境の変化の影響だと思う。目先の対策ではなく、長期的な視点で、人類と自然が調和するようにしなければ」と訴える。
 記念品制作への問い合わせ、参加申し込みは、丹治さんのメール=tanji@ninus.ocn.ne.jp=へ。 (井上幸一)

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