花絵で世界にエール返し アーティストら制作 日比谷であすまで展示

2020年7月14日 08時07分

東京ミッドタウン日比谷1階に描かれたヒマワリの花絵

 コロナ禍に直面している世界中の人々にエールを送ろうと、国産のバラの花びらなどで地面に描いた五メートル四方の花絵が、東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)で展示されている(十五日まで)。受注がキャンセルされた生花の活用を促し、花農家や花き従事者の支援にもつなげたいとしている。 (村手久枝)
 インフィオラータ(イタリア語で『花をまく』の意)と呼ばれる花絵の展示は、花のエールで「笑顔とぬくもりを取り戻そう!」という社会支援活動「Flower’s YELL(フラワーズエール)」の一環。二〇一一年、東日本大震災の被災者支援として一般社団法人花絵文化協会とインフィオラータ・アソシエイツが共催で開始。避難所や学校に十万本の花を届け、追悼の花絵を作ってきた。
 「死を身近に感じ、色も香りも失った被災地では、花たちは多くの被災者を元気づけることができました」(同協会代表理事・藤川靖彦さん)。伊豆大島での土砂災害(一三年)被災者追悼や、台風被災地支援など、活動は広がっている。

セレオ八王子で6月いっぱい展示された花絵

 今春、東京で開催予定だった花絵の世界大会「ワールドフラワーカーペット」は新型コロナウイルスの影響で中止に。〇六年から二年に一度開かれ、アジア圏では初。世界各地から百六十人の花絵師が集まり、開業間もないJR高輪ゲートウェイ駅前広場で千二百平方メートルもの巨大な花絵を制作するはずだった。
 意気消沈の藤川さんらに、イタリア、スペイン、ドイツなど九カ国二十六地域の花絵師たちからメールが届いた。自分たちもコロナ禍に苦しむ中、花絵を制作し、動画と作品画像を送ってくれた。最後に「またね」とメッセージを添えて。
 藤川さんは「世界からもらったエールを日本から返したい」と活動を開始。東京・八王子の駅ビルで六月、ペイントアーティストら二人のデザインによる二枚の花絵を展示した。
 日比谷での展示は第二弾。ひまわりをモチーフとした花絵が東京ミッドタウン日比谷の一階アトリウムを飾っている。吹き抜けの上からも眺められる。使用した花びらは再資源化し、再生紙としてスケッチブックを作り、障害や難病とたたかう子供たちに贈る。
 今後の目標はコロナが収束したら、世界の花絵師仲間を招き、ウイルスへの勝利宣言となる壮大な花絵を描くこと。「『またね』を必ず実現させます」と藤川さんは決意を語った。

メキシコの花絵師たちから届いた励ましの花絵=いずれも花絵文化協会提供

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