藤井七段が逆転で2連勝 王位戦第2局
2020年7月14日 20時31分
将棋の木村一基王位(47)に藤井聡太七段(17)が挑戦している第61期王位戦7番勝負(東京新聞主催)の第2局が14日午前9時から、札幌市の「ホテルエミシア札幌」で指し継がれ、午後7時40分、後手番の藤井が144手で逆転勝ちし、2連勝とした。
持ち時間各8時間のうち、残りは両者とも1分。第3局は8月4、5日、神戸市の旅館「中の坊瑞苑」で指される。
木村が得意戦法の「相掛かり」を採用し、スローペースの展開となった本局。9筋で香交換となった後、木村が8六角(61手目)と上がったのが、異名の「受け師」らしい一手。藤井は9八飛成(62手目)と踏み込んだが、木村の2九飛(63手目)が9九香の飛車取りと、2七香からの2筋突破を見た好手で、先手が優勢となった。
しかし最終盤、藤井は6二歩(108手目)から3二銀打(116手目)と懸命に粘り、木村が決めあぐねた一瞬を突き、5三香(122手目)と攻防手を放って攻守が逆転。たちまち先手玉を受けなしに追い込み、木村の最後の猛攻も逃げ切った。
◆ずっと苦しかった
藤井聡太七段の話 動いていったが、先手にうまく対応された。8六角(61手目)から2九飛(63手目)がいい手順で、収拾がつかなくなってしまった。常に厳しく攻められ、ずっと苦しかったが、最後は開き直って踏み込んだのが良かった。
◆重圧で寄せ損ねた
木村一基王位の話 右辺の銀桂が凝り形で、序盤は失敗と感じた。2九飛(63手目)からいい流れになったと思ったが、一手間違えればという変化が多く、常にプレッシャーをかけられていた。終盤は寄せ損ねてますね。チャンスはあったと思いますが…。
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