小平市ゆかりの近代彫刻家・平櫛田中の作品を3D画像化 市立図書館、本年度中に公開へ

2020年7月15日 07時29分

撮影のため回転台に載せられた「鏡獅子」=小平市平櫛田中彫刻美術館で

 小平市立図書館は、近代日本を代表する彫刻家の一人で、市内で晩年を過ごした平櫛田中(ひらくしでんちゅう)(1872〜1979年)の作品を、3D画像にする作業に取り組んでいる。作品を所蔵する小平市平櫛田中彫刻美術館(学園西町)と協力したプロジェクトで、本年度中に完成させ、インターネット上で公開する予定だ。 (林朋実)
 市によると、平櫛の作品には、優れた写実力と深い精神性という特徴がある。平櫛は一九七〇年から小平市に住み、百歳を過ぎても精力的に創作活動を続け、「六十、七十は、はな垂れ小僧、男盛りは百から百から。わしもこれからこれから」などの語録がある。
 3D画像にするのは、歌舞伎に題材を取った「鏡獅子」や、歌う少年の口の中まで精緻に彫り込まれた「唱歌君ヶ代」など、木彫の四作品。撮影は専門の業者が担当し、今月七日には様子が公開された。
 普段は展示ケースに入っているため、背面が見えにくいが、3D画像は三六〇度回転のほか、拡大できるようにして見やすくする。美術館の平櫛弘子館長は「肉眼よりも集中して、隅々まで見ることができる。実物を見た後、デジタル画像で細かく鑑賞するなど、館の楽しみ方の幅が広がる」と歓迎する。
 市立図書館はこれまで、市史や市内を定点撮影した写真など、平面資料を中心にデジタルアーカイブを無料公開してきた。彫刻の3D画像を加えることについて、担当者は「美術作品をきっかけにアーカイブ全体に関心を持ってもらい、市史などへの興味が広がればうれしい」と話した。

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