放出案に賛成なし 福島第一原発の処理水処分で、政府が5回目の意見聴取

2020年7月17日 18時35分
座長を務める経済産業省の松本洋平副大臣(右から2人目)らが出席して開かれた会合=福島市で

座長を務める経済産業省の松本洋平副大臣(右から2人目)らが出席して開かれた会合=福島市で

  • 座長を務める経済産業省の松本洋平副大臣(右から2人目)らが出席して開かれた会合=福島市で
  • 座長を務める経済産業省の松本洋平副大臣(右から2人目)らが出席して開かれた会合=いずれも福島市で
 東京電力福島第一原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムなどを含む水の処分について、政府は17日、関係団体から意見を聞く5回目の会合を福島市内で開いた。県議会や流通団体、県民計7人が参加。政府の小委員会がまとめた海や大気への放出処分案に賛成する意見は今回もなく、丁寧な説明や具体的な風評被害対策を求める声が占めた。
 福島県議会の太田光秋議長は、県議会だけではなく県内の市町村議会で、処理水の海への放出反対や慎重な対応を求める意見書や決議が相次いでいる現状を説明。その上で、「方針決定のプロセスの透明性を確保してほしい」と求めた。
 県水産市場連合会の石本あきら会長は「風評ではなく、私たちは今も実質的な被害を受けている」と強調。「現時点で海洋放出が適切なのかは、県民、国民の意見を聞いて政府として決定するべきだ」と話した。
 県民でつくる「県原子力発電所の廃炉に関する安全確保県民会議」からは4人が出席し、それぞれ個人の意見を述べた。このうち、川俣町の菅野良弘さんは「海洋放出には反対。継続保管してほしい」と訴えた。
 政府は意見聴取の会合を続ける方針。座長を務める経済産業省の松本洋平副大臣は、時期や回数について「調整中で今の段階で示すのは困難」としている。
 除去しきれないトリチウムを主に含む水は、原発構内のタンクで保管中。東電は2022年夏ごろには保管容量が限界を迎えるとしている。 (渡辺聖子)

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