障害者自立生活センターの日常、映画に 横浜で31日まで上映

2020年7月19日 07時02分

上映後のトークでやまゆり事件の徹底検証を訴える磯部浩司さん(中央)と田中悠輝監督(左)=横浜市で

 障害者自らが運営する大阪の自立生活センターの日常を描くドキュメンタリー映画「インディペンデントリビング」が十八日、横浜市のシネマ・ジャック&ベティで公開された。上映後に田中悠輝監督(29)=東京都=と、市内の自立生活センター「自立の魂(じりたま!)」の磯部浩司代表(50)らによるトークイベントも開催。政治家を目指す人から出た「命の選別」発言や、無自覚な差別がまん延する風潮に警鐘を鳴らした。 (中山洋子)
 都内の自立生活センターでヘルパーとして働く田中さんの初監督作品。大阪の三カ所の自立生活センターを舞台に「自分らしい生活を送ろう」と、施設や親元を離れて自立を目指す利用者や、それを支えるスタッフたちの日常を三年かけて撮影した。ヘルパーと一緒にクリスマスの夜景を見に行ったり、診察予約を忘れて母に厳しく叱責(しっせき)されてへこんだりと、さまざまな障害がある利用者たちが「自由」を求める日々の小さな挑戦を追った。
 プロデューサーは映画監督の鎌仲ひとみさんが務めている。
 上映後のトークで、事件から四年になる津久井やまゆり園事件について、田中さんは事件の本質に迫る議論が後回しにされていると危惧。磯部さんも「県の第三者委員会による中間報告では施設職員に聞き取りもしていない。もう一度検証するよう県に要望した」と語り、事件の風化を懸念した。
 れいわ新選組を除籍された大西恒樹氏が少子高齢化対策として「命の選別」が必要と発言した問題にも触れ、田中さんは「役に立つ人と役に立たない人を線引きする差別心は自分の中にもある。やまゆり園事件では、誰もが持つ闇の部分を立ち止まって考えるべきだった」と訴えた。上映は三十一日まで。

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