農業塾の1年生

2020年7月20日 07時52分
 今春から、神奈川県小田原市の有機農業塾に仲間入りさせてもらった。海の見える畑の一角を割り当ててもらい、基本を学ぶ。
 名古屋市南部の工業地帯の生まれなので、通学路には工場と家しかなかった。だから知らなかったのだ。畑のリアルを。
 当然のことながら、自分が欲しい時だけ、欲しい分が育つわけではない。一時期、大量にカブや水菜を持ち帰ることになった。カブは重いので帰り道で音を上げ、会社の後輩にお裾分けしたこともあった。
 大根も同じ時期に何本か採れたが、カブと似たもの同士なので、持て余した。ネットで検索したところ、冷凍することができ、煮た時に味が良くしみるというのでやってみた。連日のカブ料理が一段落した後、冷凍庫から取り出して煮ると、確かにおいしかった。
 夏が近づき、雑草も野菜もあっという間に成長する。トマトは実に栄養がいくよう、脇芽を摘む「芽かき」が必要だが、畑に行く間が空くと、もはや茎の太さになっている。
 反省して、もっと頻繁に芽かきに行こうと決意したが、雨の時にやると病気になりやすいという。先日は天気予報で午前十一時から雨になっていたので、朝五時起きで畑に向かった。こんなに予報を気にするのは生まれて初めてだ。農業塾一年生は野菜を育てているとは言い難く、むしろ野菜に育ててもらっている。 (早川由紀美)

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