対日強硬「韓国のトランプ」が知日派を猛追 次期大統領、日韓関係も論戦の的に

2020年7月21日 06時00分
李在明氏=共同

李在明氏=共同

  • 李在明氏=共同
  • 李洛淵氏=共同
 【ソウル=相坂穣】韓国の次期大統領候補を巡る世論調査で、過激な発言から「韓国のトランプ」と呼ばれる李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事の支持率が、首位を独走してきた李洛淵(イ・ナギョン)前首相に迫り、「2強」の構図になってきた。両者は与党「共に民主党」に所属するが、李知事は厳しい対日姿勢を取る一方、李前首相は元東亜日報東京特派員の経歴を持つ知日派。日韓関係を巡る論戦が今後激化する可能性がある。
 世論調査機関リアルメーターが20日発表した2022年の大統領選候補に名前が挙がる人物の支持率で、李前首相が23・3%で首位を維持したが、2位の李知事が18・7%と急伸。6月の調査では、李前首相が30・8%、李知事が15・6%と2倍近い大差だったが、5ポイント以下の僅差となった。
 李前首相は、10日未明に遺体で見つかった朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が元秘書の女性からセクハラ容疑で告訴されていた問題の発覚後、女性を保護する姿勢を示すのが遅れ、世論を失望させた。
 一方、李知事は貧しい家庭で育ち、工場で働きながら高校卒業資格を取り、弁護士となった。「庶民の英雄」として熱狂的な支持者を得て、日本が「軍事的な敵性を解消していない」などと決めつけ、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)や慰安婦合意に反対してきた。
 18年の知事選を巡り公職選挙法違反に問われたが、16日に最高裁で無罪判決を受け、大統領選出馬に法的な支障がなくなった。
 両氏はいずれも与党内で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と距離を置く非主流派だが、李前首相は、党内基盤の強化のために、8月下旬の党代表選への出馬を表明している。
 代表選では、元徴用工訴訟で賠償を命じられた日本企業の韓国内資産の差し押さえや、ジーソミア延長の是非などが争点となる公算が大きい。李前首相が日本に配慮して不明確な態度を取れば、李知事が批判を強め、歴史問題で日本に厳しい主流派にも支持が広がる可能性もある。

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