「休業要請と補償をセット」法改正の動き 金額は?効果はあるの?<Q&A>

2020年7月21日 06時00分
 新型コロナウイルスの感染者の再増加を受け、政府は新型コロナ特別措置法に店舗や施設への休業要請と補償をセットで盛り込む法改正の検討を始めました。都道府県知事からは休業要請などに応じない場合の罰則を求める声も出ています。感染拡大を防ぐ効果が期待されますが、懸念はないのでしょうか。(妹尾聡太)
 Q なぜ法改正を求める声があるのですか。
 A 現行法では、知事の要請で営業を自粛しても補償が受けられず、営業を続ける店舗があります。自粛しない場合の罰則もありません。全国知事会は19日、こうした店舗から感染拡大につながる恐れがあるとして補償や罰則の規定を特措法に盛り込むよう提言。菅義偉官房長官は20日の記者会見で「休業要請と補償の在り方も検討すべき課題だ」と述べました。
 Q 国がどの程度、補償してくれるのですか。
 A 現在は地方自治体が数十万~100万円程度の「協力金」を支給していますが、財政力によって支給額に差が生じています。改正法では全国一律の基準で対応する見通しですが、1日数千万円を売り上げる店舗の損失まで補塡(ほてん)するのは難しく、上限額が定められそうです。政府高官は「協力金」を参考に、秋の臨時国会にも改正法案を提出する考えを示しています。
 Q 罰則を設けるのは厳しすぎませんか。
 A 全国知事会は、休業要請の実効性を担保するため、罰則を設けて都道府県の権限を強化するよう訴えています。ただ、強制力が強まれば、憲法に定める財産権などの基本的人権の制限につながる恐れがあります。
 Q 感染拡大の防止に効果がありますか。
 A 現行法では私権制限は緩やかですが、強制的な外出制限が可能な欧米よりも感染者は少なく、安倍晋三首相は「日本モデルの力」と強調していました。西村康稔経済再生担当相は国会で、罰則を設けるには要請や指示に従わなかった施設で感染が拡大したという「立法事実」が必要と慎重姿勢も示しています。

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