豊洲移転費用、石原慎太郎元知事の賠償責任認めず 

2020年7月22日 06時00分
 東京都が土壌汚染対策費を考慮せずに豊洲市場(江東区)の土地を購入したのは違法だとして、都民40人が購入当時の知事だった石原慎太郎氏に購入費578億円を賠償させるよう都に求めた訴訟の判決で、東京地裁は21日、「購入価格が著しく高額だったとは言えない」として請求を棄却した。都民らは控訴する方針。
 都は2011年3~4月、発がん性物質のベンゼンなどで汚染された市場予定地の一部10万平方メートルを東京ガスなどから購入。土壌汚染がないことを前提にした金額で購入したことが、最少の経費での事務処理を義務づけた地方自治法などに抵触するかが争点だった。
 森英明裁判長は判決理由で、汚染された土地は汚染対策費を差し引いた額が正常な価格だとする一方、「正常価格を超えれば、ただちに違法ではない。交渉経過なども考慮すべきだ」との指標を示した。
 その上で、都の購入費は土壌汚染対策の条件によっては、正常価格を1.3~1.4倍上回ったと認定。ただ、都が隣接地を既に取得していたことや、東京ガスが土壌汚染対策費として78億円を負担したことなどを踏まえると、「土地の取得は不合理とは言えず、都の判断は違法ではない」と結論づけた。
 また、旧築地市場(中央区)からの移転について、築地の再整備計画が難航していたとして、「不合理ではない」と言及した。
 判決を受け、都は「公正かつ公平な判断がされた」、石原氏は「当然の正当な結論」との談話を出した。

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