GoToトラベル、割引対象決まらないまま見切り発車

2020年7月22日 06時00分

記者会見する赤羽国交相=21日、東京・霞が関の国交省で(坂本亜由理撮影)

 国の観光支援事業「Go To トラベル」で、赤羽一嘉国土交通相は21日の記者会見で、割引対象となる旅行業者や宿泊施設などが決まる前に事業を22日から始めると表明した。割引対象の事業者登録は27日ごろに開始され、業界団体の要望で見切り発車となった。そのため、23日からの4連休を含め少なくとも5日間は、消費者は割引を受けられるかが分からないまま、事業者を選ぶことになる。(皆川剛、大島宏一郎)

◆「システム的に間に合わない」

 観光庁によると、事業者が割引額を表示したり、割引分を事業の委託先である事務局に請求したりする仕組み作りに時間がかかるという。赤羽氏は会見で「システム的に間に合わない」「後付けで(割引)対象となるかどうかが分かるということになる」と述べた。
 登録のため、事業者は申請書などに加え、新型コロナ対策に取り組むとの宣言書を事務局に提出する。旅行者全員に居住地の確認や検温を行うことなどが条件だが、事務局は審査のための現場確認はしない。このため、登録のハードルは高くない。
 観光庁は旅行業者は約1万、宿泊業者は約5万の申請を想定する。登録完了の時期は事業者により異なり、全ての審査が終わる時期は見通せない。

◆関係団体から強い要望

 現時点で27日ごろまでの約5日間は、消費者が割引対象になるかどうかで業者を選べず、結果的に不公平となる「空白期間」が生まれる。この点に関し、観光庁の担当者は「当面はそういう事情も理解した上で、利用していただく」と話した。見切り発車の理由を「(事業の早期開始で)関係団体から強い要望があった」と説明した。
 「Go To トラベル」を巡り、赤羽氏は割引対象から除外した東京都発着の旅行のキャンセル料を補償するとも表明。事業開始日を告知した今月10日から、東京除外を公表した17日までの予約分が対象となる。赤羽氏は17日に「補償は考えていない」と明言していたが、わずか4日で撤回に追い込まれた。
 開始間近に事業の不備が相次いだ形で、21日の野党合同ヒアリングで、議員らは「旅行業者は混乱する」などと事業の延期を求めた。

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