コロナ渦中の在宅避難 感染予防品、必ず備蓄  

2020年7月22日 07時19分
 大規模な豪雨災害が相次ぐ中、急な増水などで避難所に行くよりも自宅にとどまる方が安全な場合、在宅での避難生活を続けるケースも想定される。また、新型コロナウイルス対策で、避難所での「三密」を避けるため、自宅で安全を確保できれば、在宅避難を勧める自治体もある。その場合、どんな備蓄品があればいいのか。看護師で、国内外の災害現場で活動経験のある辻直美さん(50)=大阪府吹田市=に聞いた。 (長壁綾子)
 在宅避難は自宅が安全なことが前提。災害時に倒壊や浸水、土砂崩れなどの恐れがある場合、自宅にとどまるのは危険だ。住んでいる自治体のハザードマップなどで普段からリスクを把握し、安全を確保できるかどうかを確認しておく。
 辻さんは備蓄方法について、食品や生活用品など日常品を少し多めにそろえ、使ったら補充するローリングストック(循環備蓄)を勧める。普段から冷蔵庫や収納にある食材などを把握し、可視化。辻さんの目安は「日ごろの買い出しに、プラス二週間分の水と食品」だ。
 乳幼児のいる家庭は粉ミルクや離乳食、おむつやおしり拭きを、高齢者のいる家庭は補聴器用電池、入れ歯洗浄剤などを二週間分は確保。個人用のコンタクトレンズや常備薬は災害時は入手しにくいので「一カ月分あると安心」という。
 在宅避難でも必ず感染症対策は必要だ。水や食料など支援物資を取りに行ったり、がれき類の片付けや会合など地域活動に参加したりすれば、人と接することになるからだ。
 一家で不織布マスクを百枚は備えたい。辻さんは「避難の長期化に備え、代用品としてハンカチなどの布製品も用意を」。手洗いなどに使う固形せっけんは乾いた状態のまま、割り箸の角などで削ったものを溶かして使うと、一個あたり三カ月はもつという。水が使えない時に備え、アルコール(エタノール)消毒液も準備しよう。
 口腔(こうくう)ケアグッズも大事。「口の健康を保つことは感染予防に欠かせない。口の中の乾燥を避けるため、寝起きや、人と会って会話した後は歯磨きやうがいなどのケアを忘れずに」。歯磨き用の水が確保できない場合に備え、「洗口液を二本ほど準備しておくといい」と助言する。
 辻さんは「家にあるものだけで生活する練習をしながら、備蓄品の量や種類を調整して各家庭に即したリスト=表参照=を作って」と話す。

関連キーワード

PR情報

シニア・介護の最新ニュース

記事一覧