深い集中力の秘密は… 18歳になった藤井聡太新棋聖インタビュー

2020年7月22日 13時28分

爽やかな笑顔を見せる藤井聡太棋聖=いずれも20日、東京・将棋会館で

 史上最年少の17歳11カ月で将棋のタイトルを獲得した藤井聡太棋聖が本紙のインタビューに答え、現在の心境や今後の目標などを語った。藤井棋聖は「対局の終盤、1分が長く感じることがある」と、活躍の原動力ともなった深い集中力の秘密を明かした。 (樋口薫)

◆過密日程も…疲れ感じさせず

 インタビューは、藤井棋聖が18歳となった翌日の20日、東京都内で行われた。6月以降、高校に通えないほどの過密日程が続いており、16日の棋聖獲得後も対局場の大阪から、次の対局のために東京へ移動。愛知県に住む家族とは「まだ電話でしか話せていない」という多忙ぶりだが、疲れを感じさせない明るい表情を見せた。
 タイトル獲得後の心境として「探究」とごう。「将棋というのは、どこまで強くなっても終わりがない。常に自分なりの最善を追究していきたい」と決意表明した。選挙権も持つ18歳になったことには「実感がないです」と苦笑いしつつ「今後はタイトルホルダーとしていっそう精進しないと」と気を引き締めた。

◆「集中しているときは1分長く感じる」

カメラに向かって駒をかざす藤井聡太棋聖


 長考派の藤井棋聖は相手より先に秒読みに追い込まれることが多く、ファンをハラハラさせるが、「終盤に時間を残したいと思っているが、明確な理由なく指してしまったら長考の意味がない」と、納得いくまでとことん考える姿勢を強調。「時間がなくなってから一番問われるのは集中力」との考えも示した。
 7冠制覇を成し遂げたことがある大棋士、羽生善治九段(49)や囲碁の井山裕太天元(31)は、対局中に「ゾーン」とも呼ばれる極限の集中に入ると語っている。藤井棋聖も「一番集中できている時は、集中しているという実感すらないような状態になり、1分が長く感じる」と、同じような経験があると明かした。

◆王位戦での2冠獲得に意気込み

 「常にそうなれるわけではない」というが、タイトルを獲得した棋聖戦で第1局の終盤は「そういう集中状態で指せた」。この将棋は渡辺明前棋聖(36)が16手連続の王手ラッシュをかけ、藤井棋聖は1手でも間違えれば即負けという局面を間一髪でしのいでいる。
 当面の目標として挙げたのが、木村一基王位(47)に挑戦中の王位戦7番勝負(東京新聞主催)。ここまで2連勝としているが「木村王位の力強い指し手は非常に勉強になる」と謙虚に語り、「反省を生かしていい将棋を指したい」と2冠獲得に向けて意気込んだ。

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