<コロナと生きる@いばらき>大洗、様変わりの夏 サンビーチで読書「砂浜図書館」 無料で来月1~23日

2020年7月23日 07時18分

海水浴場の開設中止が決まった大洗サンビーチ海水浴場。津波避難施設(左)に「砂浜図書館」の本棚が設置される=いずれも大洗町で

 夏に多くの人でにぎわう大洗町の光景は今年、様変わりしそうだ。町は観光が主要な産業だが、新型コロナウイルスにより海水浴場や周辺の一部駐車場を閉鎖する苦渋の判断をした。一方で、大洗観光協会は8月1〜23日、海辺で読書を無料で楽しめる「砂浜図書館」をオープンし、感染防止とともに新しい需要の掘り起こしを目指す。 (松村真一郎)
 町内にある大洗サンビーチ海水浴場と大洗海水浴場には、昨シーズンに計十九万人以上が訪れた。サンビーチの海水浴客数は県内で最多だ。
 マリンレジャーや観光の一大スポットだが、町は六月、ライフセーバーの確保が困難なことや、感染防止対策が取れないなどの理由で、両海水浴場の開設中止を決定した。
 ただ、海水浴場を閉鎖しても、人が来ることが予想されることから、町は混雑や事故に備えた安全対策を検討。町商工観光課の担当者は「事故があってもすぐに救助できない。安全のために禁止行為を設けた」と苦しい胸の内を語る。
 具体的には、両海水浴場で七月二十三〜八月二十三日の期間、海に入ることのほか、飲酒を禁止。サーフィンは、専用エリアを設けた上で受け入れる。観光協会や宿泊施設の組合などと協議し、巡視パトロール員の配置や、三千台を収容できる海岸沿いの大型駐車場の閉鎖も決めた。
 例年のように、自由に海に入ることができないことから、ビーチの新たな楽しみ方を提案しようと、「砂浜図書館」が大洗観光協会により設置されることになった。
 サンビーチの津波避難施設に本棚を設置し、約千冊を目標に小説や写真集などを用意。砂浜で、日よけの下に約四十席のいすを置き、海風を感じながら、くつろぎの時間をとってもらう。席の間隔を空けるなど感染防止対策も講じる。オープン時間は暑さを避けるため、午後三時〜午後六時とした。
 協会では二年ほど前に、三十、四十代の若手経営者らが中心となって事業戦略チームをつくり、海水浴シーズン以外での砂浜の活用策を検討してきたことが実った。
 観光協会の大里明会長(43)は「海水浴ができないからこその挑戦。海に入れなくても、ビーチで自分だけの空間を作り出せるようにしたい」と意図を説明した。

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