米国務長官が歴代政権の対中政策を批判 民主化促す「関与政策」は抜本的に転換と強調 

2020年7月24日 20時29分
 【ワシントン=金杉貴雄】ポンペオ米国務長官は23日、西部カリフォルニア州にあるニクソン元大統領の記念館で演説し、ニクソン氏以来の歴代政権による対中政策を失敗と位置付け、中国の発展を後押しし民主化を促す「関与政策」を抜本的に転換する考えを示した。習近平国家主席を「全体主義の本物の信奉者だ」などと批判し、対決姿勢を鮮明にした。

23日、米カリフォルニア州で演説するポンペオ国務長官=UPI・共同

 ポンペオ氏は演説で「中国共産党政権の野望は、共産主義による世界的覇権の確立だ」と断言。1972年に米中国交を樹立したニクソン氏が始めた関与政策は中国に変化をもたらさず、むしろ国際社会を脅かす存在になったとして対中強硬路線への転換を強調した。
 ただ米ソ冷戦で旧ソ連を封じ込めた当時と異なり、経済などの結び付きが強いことを踏まえ、ハイテク技術の分野などで中国を排除する「デカップリング(切り離し)」と呼ばれる方針を念頭に「民主主義国家による新たな同盟」を構築し対抗することを呼び掛けた。
 ポンペオ氏は、中国による知的財産権の侵害や、南シナ海への進出の問題などを列挙。南部テキサス州ヒューストンの中国総領事館の閉鎖理由について、「スパイ活動や知的財産を盗み出すための拠点だったからだ」と明言。「中国共産党から世界の自由を守ることは、われわれの使命だ」と訴えた。
 新型コロナウイルスの感染拡大に関しても「共産主義者は常にうそをつく」と指摘し、中国の責任を強調した。
 トランプ政権は先月から、オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、レイ連邦捜査局(FBI)長官、バー司法長官が中国を非難する演説を行ってきた。ポンペオ氏はそれら全体を包括するものとしてニクソン氏の記念館で演説することで、政権としての強い意思を示した。

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