相模原殺傷事件4年 犠牲者19人を悼む 「風化させぬ」と決意
2020年7月26日 20時34分
相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害され、職員2人を含む26人が重軽傷を負った事件は26日、発生から4年を迎えた。施設の敷地内に設置された献花台で、園関係者や被害者の家族らは犠牲者を追悼し、事件を風化させない決意を新たにした。(曽田晋太郎)
事件で重傷を負った尾野一矢さん(47)の父剛志 さん(76)は献花後、「もう一度この事件を見つめ直し、風化させないため、世の中に発信していく義務がある。障害福祉が良くなるよう、もっと声を上げていきたい」と言葉に力を込めた。
やまゆり園家族会の大月和真会長(70)は「亡くなられた19人のみ霊が安らかなることをお祈りした」、入倉かおる園長(63)は「あの日の前の楽しかったやまゆり園を思い出して献花した」と語った。
事件後は毎年、追悼式を開いてきたが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止に。この日、訪れた人たちはマスクやフェースシールド姿で祈りをささげた。
事件は2016年7月26日未明に発生。横浜地裁は今年3月、殺人罪などに問われた元施設職員、植松聖 死刑囚(30)に死刑判決を言い渡した。弁護人が控訴したが、植松死刑囚が取り下げ、刑が確定した。
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