香港民主派候補に「踏み絵」 国家安全維持法の賛否問う質問状

2020年7月27日 06時00分
香港の海上に浮かぶ国安法の成立を祝う文字=新華社・共同

香港の海上に浮かぶ国安法の成立を祝う文字=新華社・共同

 【上海=白山泉】9月に予定されている香港立法会(議会、定数70)選挙を巡り、香港政府の選挙主任が立候補を届け出た民主派の人物に対して、香港国家安全維持法(国安法)に同意するかどうかの意思を確かめる質問通知を送ったことが分かった。立候補の際に政府が国安法への「踏み絵」を迫ることで、民主派に圧力を強めている。

◆回答なければ立候補無効

 通知を受け取ったのは予備選を勝ち抜き、直接選挙枠の新界東地区に出馬を届け出た元記者のけいらんさん。何さんが発表した文章の中で「国安法に反対。後には引けない」と主張したことなどを指摘した上で、
①国安法に反対するのか
②香港政府が(普通選挙の実現などの)5大要求に応えない場合、政府が立法会に提出した法案や予算案に反対するのか
の2項目について回答を求めた。
 何さんは22日に立候補を届け出た。選管幹部は25日に質問通知を送り、翌26日午後にメールかファクスでの回答を求めた。「もし期限内に回答がなければ、関係する法律や資料に基づいて届け出が有効かどうかを決定する」と通告し、届け出無効と判断する可能性も示唆した。
 何さんは26日、①に関しては「香港基本法(憲法)の条文に反している部分や司法の独立を侵す点に反対している」などと回答。②についても基本法に基づいて議員の職務を全うする意向を回答で説明した。

◆当局は封じ込め狙う

 民主派活動家のこうほう氏も26日に選挙主任から質問通知を受け取ったと明かした。
 昨年から続く大規模デモや国安法の施行により香港市民の不満が高まる中、民主派は立法会の過半数となる36議席以上の獲得を目指す。これに対し、中国・香港両政府は民主派の躍進を警戒して多くの候補者の出馬を認めず、選挙討論などの論戦も封じ込める可能性が高まっている。

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