コロナ困窮、ひとりにしない ネット募金に1億円超 NPOが住まい低額提供、就労もサポート

2020年7月29日 06時00分
 新型コロナウイルスの影響で仕事や住居を失った人の生活再建のため、ホームレス支援に取り組むNPO法人「抱樸」(北九州市)がクラウドファンディングを実施し、目標額の1億円を超える寄付を集めた。同法人が空き家などの住居を借り上げ、支援が必要な人に低額で貸すとともに、相談員が就労に向けてサポートする仕組みづくりを目指す。スタッフは「コロナで家や仕事を失った人をひとりにさせない」と話している。(木谷孝洋)
 クラウドファンディングは4月下旬からインターネット上で実施。募集期限は今月27日だったが、1万人超から約1億1400万円が寄せられた。
 寄付金を活用して行うのが、新型コロナの影響による解雇や雇い止めなどで仕事と住む場所を失った人の支援だ。抱樸にも「勤め先の飲食店が廃業し、社員寮を退所させられた」といった声が寄せられていた。
 事業では、全国で800万戸あるとされる空き家に注目。大家は家賃滞納などを懸念し高齢者や低額所得者に貸したがらないケースも多いが、支援団体による一括契約で通常より安く借りることが可能に。さらに入居者が支払う家賃との差額分を使って相談員を雇い、住まいの確保だけでなく、職探しなど生活再建の手助けを継続的に行えるようにした。
 抱樸ではこうした事業を3年前から福岡県内で行ってきた。今後は寄付金を活用し、NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)や「ガンバの会」(千葉県市川市)など全国の10団体と協力して、9月末までに約150戸の住居の確保を目指すという。
 政府の住居支援策には家賃の一部を補助する「住居確保給付金」があるが、給付期間は原則3カ月(最長9カ月)。東京都はインターネットカフェなどに寝泊まりできなくなった人にビジネスホテルや都営住宅を提供しているが、入居できる期間は4カ月だ。
 抱樸の奥田 知志理事長はクラウドファンディングへの寄付について「仮に失業しても住む場所は失わないという『コロナ後』の社会づくりに多くの人が共感してくれた結果だ。寄付金を活用して全国に展開したい」と話している。
 抱樸は引き続きコロナ関連の寄付を募っている。問い合わせは=電093(653)0779=へ。

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