野党、臨時国会の召集要求へ 安住氏「行政府は真摯な対応を」

2020年7月30日 06時00分
 立憲民主党など野党4党は29日、新型コロナウイルスの感染拡大や全国各地の豪雨災害に関して安倍晋三首相に説明を求めるため、臨時国会の召集を要求することで一致した。週内にも憲法53条に基づき臨時国会召集の要求書を国会に提出する。政府には53条に基づく召集要求に応じる法的義務があると指摘した6月の那覇地裁判決後、初めての召集要求となる。(清水俊介)
 立民の安住淳国対委員長は29日、自民党の森山裕国対委員長と国会内で会い、臨時国会の召集を口頭で申し入れた。森山氏は政府に伝える考えを示した。政府は早期の臨時国会召集に否定的だ。
 これに先立ち、立民、国民民主、共産、社民の野党4党は国対委員長会談で、政府・与党が臨時国会召集の申し入れに応じない場合、憲法に基づく手続きに入る方針を確認した。
 安住氏は「那覇での判決を受けて出す初めての手続きなので、行政府が真摯に対応することを望みたい」と記者団に語った。森山氏は「憲法が定めることは政府は十分に尊重されると思う」と述べるにとどめた。
 憲法53条は、衆参両院いずれかの総議員の4分の1以上の要求があれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと定めている。ただ、いつまでに召集するかの定めがないことから、内閣が要求に応じなかったこともある。
 第2次安倍政権の発足以降、野党は2015年と17年、憲法に基づき臨時国会の召集を要求した。政府は15年10月の召集要求に応じなかった。17年6月の要求には、9月28日に臨時国会を開き、首相はその日に衆院を解散した。
 那覇地裁の訴訟は、安倍内閣が17年に野党の召集要求に約3カ月応じなかったことが違憲かどうかが争われた。判決は安倍内閣の対応に対する憲法判断は示さず、憲法53条に関する一般的な見解を示した。
 53条には「少数派の国会議員の主導による議会の開催を可能にする」目的があると指摘。要求を受けた内閣には「政治的な義務にとどまらず、法的義務があると解される。(召集しなければ)違憲と評価される余地はある」と述べた。

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