「横暴な米国、中国は理性的」 中国外相が米国務長官演説に反発

2020年7月30日 06時01分
 中国のおう国務委員兼外相は28日、フランスのルドリアン外相との電話協議で、ポンペオ国務長官の演説は「世界を新冷戦へと導くものだ。米国は国際秩序の最大の破壊者だ」と非難。「横暴な米国に対し、中国の対応は理性的だ」とも述べ、中国の「正しさ」を強調した。
 これまでのところ中国の強硬姿勢に変化は見えず、南シナ海では訓練を強化したほか、西沙(英語名パラセル)諸島に戦闘機8機を配備。香港への統制強化も変わる兆しはない。27日付の中国紙、環球時報は、南シナ海での衝突や米国と台湾の国交樹立にも言及するなど、習近平政権は「対立悪化への備えを進めている」(北京の外交筋)とみられる。
 一方で習政権は、ポンペオ氏のいう「政策転換」に中身が乏しいことを見透かしているフシもある。中国国際問題研究院のちんめい副所長は「米国は中国の経済的台頭の阻止を画策するが、米国が望むような中国切り離しは製造業の一部にとどまる」と指摘する。
 米中対立の先駆けとなった貿易問題でも第1段階の合意は維持されており、環球時報(英語版)は8月に閣僚級の貿易協議が開かれると報じた。今月半ばには米国から中国への1週間でのトウモロコシ輸出量が過去最高を記録するなど、経済面での密接な関係をてこに、トランプ氏の態度軟化を引き出したい考えとみられる。 (北京・中沢穣)

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