<財徳健治のマンスリーフロンターレ>再開後、無傷の6連勝 すべてが順調に進んでいる

2020年7月30日 07時22分

仙台戦の後半、逆転ゴールを決め跳び上がって喜ぶ川崎・小林選手(右)=ユアスタで

 良い選手の尺度に「うまい」「速い」「強い」「賢い」というのがあります。選手をチームに置き換えると、今のフロンターレはいずれをも満たしている良いチームということになりそうです。
 再開後、無敗の6連勝。戦い方、勝ち方が何とも爽快です。鹿島戦こそ2得点でしたが以降は4、3、5、3、3。対戦するチームの守備陣はお手上げの格好です。
 どの勝利にも意味はありますが、第6節(7月22日)の仙台戦はたまりにたまっていたオリのようなものを一気に流し去った感じではなかったでしょうか。
 前半を0−2で折り返して、後半に3点を奪っての逆転勝ちは、「ふーん、そうなの」と軽く受け流すわけにはいきません。
 フロンターレにとって、逆転勝ちは2018シーズンの最終戦以来でした。昨季は先制された試合で4分け6敗。追いかけ、追いつき、追い越すのが苦手で、いわば弱点の一つ。リーグ王者奪還には克服したい問題でもあります。
 それゆえでしょう。試合後の鬼木達監督は「同点で終わらなかったことがすごく大事だったと思う」と。決勝ゴールはFW小林悠が鮮やかなボレーシュートで挙げたのですが、小林は「昨年、自分の中でつかんだものがあった。ゴールをとれる種類がかなり増えているのかなと思っている」と33歳になるシーズンでの進化を口にしました。
 仙台戦の後の湘南戦でも先制を許しましたが、まるで慌てるそぶりもなく、自分たちのペースで主導権を握り、終わってみれば3−1のスコアでした。
 「7月はすべて勝つ」との公約を達成した鬼木監督はFC東京戦で4点を取った後、「毎試合、3得点を目指そう」と選手にハッパをかけたようですが、それもクリアしています。有言実行です。
 コロナ禍でタイトな日程になり、選手には負担がかかります。必要になるのは選手層の底上げです。いつ、誰が出てもチームのパフォーマンスは変わらない、といった総合力。ここでは新戦力の躍動がチームを支えています。
 湘南から移籍加入のDF山根視来は右サイドを精力的に仕掛け、MF三笘薫(筑波大)は中盤から前線で、FW旗手怜央(順大)も前線で軽快に動き回ります。もはや欠かせない戦力です。 
 首位で迎える8月最初の相手は勝ち点3差で2位につけるG大阪。眼下の敵をガツンとたたいておきたいところです。
  (スポーツライター)

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