処分した教諭の体罰否定 川口いじめ 口頭弁論で市側主張

2020年7月30日 07時33分
 川口市立中学校の元男子生徒(17)がいじめで不登校になったのに学校や市教育委員会の対応が不適切だったとして、市に損害賠償を求めた訴訟の第九回口頭弁論が二十九日、さいたま地裁であった。元生徒側が不適切な対応の一つとして挙げているサッカー部顧問教諭による体罰について、市側はなかったと否定したが、市教委はこの教諭を体罰を理由に処分しており、主張に矛盾が生じている。
 市側は提出した準備書面で、教諭の行為は「身体的接触による励まし」だったと説明。元生徒の代理人弁護士によると、法廷外で行われた裁判の進行協議でも、市側は「殴打ではなく、コンコンとしただけ」との認識を示したという。
 ただ、市教委は二〇一七年、元生徒の頭をたたき、耳を引っ張るなど体罰を加えたとしてこの教諭を文書訓告処分にしている。元生徒の代理人弁護士は「処分は間違いない事実で、理解できない主張だ」と批判した。
 また、この日は元生徒が市に自分のいじめに関する情報開示などを求めた訴訟の口頭弁論もあり、結審した。市教委が多くの文書を開示請求から一年以上開示しなかったことを、元生徒側は「漫然と放置した不作為だ」と主張。市側は「条例で第三者調査委員会は非公開とされ、それに関する文書は非開示とした」などと反論している。判決は十月十四日に言い渡される。 (近藤統義)

関連キーワード

PR情報

埼玉の最新ニュース

記事一覧