LGBT「うちの職場にはいない」と思い込まないで

2020年7月30日 14時44分

◆ハラスメント解説の本出版

 LGBTなど性的少数者が職場で受けやすいハラスメントの実態と、上司や管理職が気を付けるべき点をまとめた新書「LGBTとハラスメント」が出版された。6月に施行された改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)では、LGBTへの対策やプライバシー保護も大企業に義務付けられた。人事や労務担当者が取り組むべき施策についても解説している。 (奥野斐)

オンラインイベントで著書について語る神谷悠一さん㊧と松岡宗嗣さん=神谷さん提供

 著者は、差別禁止法の制定を目指し活動する全国組織「LGBT法連合会」(東京)事務局長の神谷悠一さん(35)と、LGBT関連の情報発信をする一般社団法人「fair」代表理事の松岡宗嗣さん(26)。新書は「部長、『ウチにLGBTはいないから』は通用しません!」とのキャッチコピーで、よくある勘違い例や認識のすれ違いが起きる構造、対処法を紹介した。
 「うちの職場にはLGBTはいない」と思い込む背景には、多くが同僚らに言えない状況や、LGBTは「テレビに出ている人」といったイメージが強いことがあると説明。「見えにくいが、職場にいるという認識での言動を心掛けて」と呼び掛けている。

◆「普通」に注意

 「LGBTではない=普通」と言ってしまう人には「普通の人の反対は、異常や特殊な人という言葉になるので注意してほしい」とした。
 出版に伴い行われたオンラインイベントで、神谷さんは「当事者でなくても、飲み会などで同性愛者だとからかわれたりする。性別やLGBTかどうかにかかわらず、ハラスメントになるという認識が広がってほしい」と話した。松岡さんは「悪気がない人が多い。思い込みをなくすことで、加害者を生まないことにもつながる」と訴えた。集英社新書。税込み902円。

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