「コロナ解雇」歯止めかからず 1カ月弱で1万人増、計4万人超に 「各社に個別指導を」労組代表らが厚労省に要請

2020年7月31日 05時50分

派遣労働者の雇用対策を国に要請した総合サポートユニオンの青木耕太郎共同代表(中)ら(一部画像処理)=30日

 新型コロナウイルス感染拡大に関連する解雇や、派遣社員が契約を更新されない「雇い止め」などに遭った人数(見込みを含む)が4万人を超えたことが30日、厚生労働省の集計で明らかになった。7月1日時点で3万人を超えてから1カ月弱で1万人増えた。
 厚労省によると、コロナによる解雇・雇い止めは集計を始めた今年2月4日から今月29日までに4万0032人に上った。このうち、派遣社員やパートなどの非正規社員は少なくとも1万5000人を超えている。業種別では、外出自粛の影響を受けた飲食業や宿泊業のほか、製造業でも増加が目立つ。
 「コロナ解雇」に歯止めがかからない状況を受け、労働組合の代表者や雇い止めに遭った派遣社員らが30日、厚労省に対策を強化するよう要請した。
 厚労省は、雇い止めに遭っても、派遣会社が国の雇用調整助成金などを活用して派遣社員の雇用を維持するよう派遣業界に要請している。しかし、総合サポートユニオンの青木耕太郎共同代表は「要請に強制力はなく、派遣会社に無視されている実態がある」と指摘。厚労省に雇い止めや派遣切りの実態調査や、雇用を維持するよう派遣各社への個別指導を求めた。
 要請に対して厚労省側は「行政に強制力はない」として追加の対応に否定的だったという。6月末に雇い止めに遭った30代の男性は「派遣会社に雇用調整助成金を使って雇用を続けてほしいと派遣会社に5、6回相談したが、応じてくれなかった。国は『お願いしかできないから』で終わらせていいのか」と話した。(岸本拓也)

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