少年法の適用「20歳未満」を維持 18、19歳は起訴後の実名報道を解禁 自民、公明両党が合意

2020年7月31日 05時50分
 自民、公明両党は30日、少年法改正に関する実務者会合を国会内で開き、同法の適用年齢について現行の「20歳未満」を維持することで合意した。18~19歳は成人と同様の刑事手続きにかける検察官送致(逆送)の対象犯罪を広げ、実質的な厳罰化となる。重大な罪を犯した場合には、起訴段階での実名報道も解禁する。政府は改正案の早期の国会提出を目指す。(坂田奈央)

◆18、19歳は実質的な厳罰化

 少年法改正は、成人年齢が2022年4月の改正民法施行で、現行の20歳以上から18歳以上に引き下げられることに伴って検討されてきた。
 合意内容によると、20歳未満の全ての事件を家庭裁判所に送る仕組みは維持し、更生機会をこれまで通り担保した上で、18~19歳の事件の逆送の対象を拡大する。現行の殺人や傷害致死に加え、強盗や強制性交など法定刑の下限が1年以上の懲役・禁錮の事件も新たに対象とする。少年犯罪で一律に禁止されている実名報道は、逆送後に起訴(略式を除く)となった場合に解禁される。
 自民党は法律上の統一性が必要として、成人年齢引き下げと同様に適用年齢を18歳未満へ引き下げるよう主張し、公明党は18~19歳の更生機会が失われれば再犯リスクが増すとの懸念から引き下げに慎重だった。適用年齢を引き下げず、18~19歳の更生機会を担保した上で、実質的に厳罰化することで両党が折り合った。
 実務者会合座長の自民党の上川陽子元法相は会合後、記者団に「民法改正に伴って18歳、19歳は社会的権利と責任を有することになるが、いまだ成長途上だという共通認識を持って議論した」と述べた。
 少年法改正を巡っては、日本弁護士連合会(日弁連)は若年者の更生に関して「現行法の手続きや処遇が再犯防止に役立っている」として適用年齢引き下げに反対。政府は17年2月、法制審議会(法相の諮問機関)に適用年齢引き下げの可否を検討するよう諮問したものの、結論は出ず、昨秋以降、自公両党の実務者が協議を重ねてきた。

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