都が酒類出す飲食店とカラオケ店に時短営業要請 午後10時まで、協力金は20万円

2020年7月31日 09時58分
 新型コロナウイルス感染者の増加を受け、東京都の小池百合子知事は30日、臨時記者会見し、都内で酒類を提供する飲食店とカラオケ店に対し、営業時間を午後10時までに短縮するよう要請すると発表した。応じた事業者には協力金20万円を支給する。同日は新規感染者の報告数が367人と過去最多を更新。小池知事は「感染爆発も憂慮される『感染拡大特別警報』という状況。都民、事業者の皆さんと認識を共有したい」と訴えた。(小倉貞俊、岡本太)
 時短営業の要請は、飲み会や懇親会、至近距離での会話などで感染者が急増しているための措置。要請期間は8月3~31日で、営業時間を午前5時から午後10時までにしてもらう。対象は業種ごとの感染拡大防止ガイドラインを守り、都の「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示している店とする。
 都は詳細を検討中としたが、関係者によると対象事業者は4万件程度を見込んでおり、予算規模は約80億円になるという。
 都の事業者への要請を巡っては、4月7日~5月25日の緊急事態宣言下で、幅広い業種に休業を要請。飲食店には午後8時までの時短営業を、カラオケ店には全面休業を求め、いずれも50万~100万円の協力金を二度にわたって支給した。宣言解除後も一部要請を継続した。
 小池知事は今回の措置を「コロナとの長い闘いを見据えたとき、完全に営業をやめてもらうのは現実的ではない」と説明。今後、さらに状況が悪化した場合には「都独自の緊急事態宣言を発することも考えざるを得ない」とし、協力を強く呼び掛けた。
 また小池知事は、1日あたりのPCR検査の処理可能件数が8600件にまで増えたとし、「無症状・軽症者への積極的な早期診断により、周囲への感染を抑えられている。10月までに1万件まで確保したい」と述べた。

◆「安全な自宅療養検討を」 東京都モニタリング会議で提言

 新型コロナウイルスの感染状況を評価する東京都のモニタリング会議が30日あり、感染状況は「感染が拡大している」、医療提供体制は「体制強化が必要」と現状の警戒度を維持した。ただ医療機関の負担が増していることなどから「安全な自宅療養」を検討するべきだとの提言もあった。
 軽症者と無症状者が対象の自宅療養は容体急変時の対応や家庭内感染の防止といった課題があり、国も宿泊療養を基本とする方針を示している。しかし実際には子育てなど家庭事情や本人の希望で自宅療養を選ぶ人も多く、29日時点で479人となっている。
 宿泊療養の拡大で、療養先のホテルに配置する医師や看護師の確保に苦労している状況もあるといい、都医師会の猪口正孝副会長は「ITを活用した健康観察や、食事・日用品の宅配などを活用した安全な自宅療養を検討すべき時期にきている」と述べた。
 会議では、会食で感染した人の割合が28日時点で22・2%に上ったことや、直近7日間の家庭内感染の割合が接待を伴う飲食店での感染を上回ったことなども報告。大曲貴夫国際感染症センター長は「飲み会や宴会など複数で飲食するような環境を避けることが、新規陽性者数の減少につながる」と指摘した。

◆東京都で過去最多367人が感染

 東京都は30日、新たに367人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。300人台となるのは2度目で、今月23日の366人を上回り、過去最多。累計の感染者数は1万2228人となる。
 年代別では20代が147人、30代が89人、40代が53人などとなっている。
 都によると、検査を受けてから結果が出るまでは3日ほどかかり、27日の検査件数は5818件だった。

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