豪州、ニュース使用料の支払い義務化 グーグルやフェイスブックに <メディアと世界>

2020年8月1日 20時24分
携帯電話に表示されたグーグルのアイコン=2017年4月、AP・共同

携帯電話に表示されたグーグルのアイコン=2017年4月、AP・共同

  • 携帯電話に表示されたグーグルのアイコン=2017年4月、AP・共同
【ワシントン=白石亘】オーストラリアの規制当局は31日、米ハイテク大手グーグルとフェイスブック(FB)に対し、ネット上で表示するニュースの発行元に使用料の支払いを義務づける方針を発表した。

◆世界初のルールづくり

 ロイター通信によると、グーグルとFBにニュースの対価の支払いを義務化するのは世界で初めて。法的な拘束力のある調停や罰金などの新たな交渉ルールを定め、コンテンツに対する公平な支払いを実現させる。年内の法制化を目指す。
 検索や交流サイト(SNS)などネットで基盤となるサービスを提供するプラットフォーマーは、スマートフォンなどを通じ、消費者にニュースを届ける事実上のインフラとなった。一方、ニュースの発行元は、広告収入をグーグルとFBに奪われ、経営が悪化。ニュースをタダで利用しているとして、対価を求める声が欧米で高まっている。
 交渉の枠組みを定めた指針によると、新聞社などが交渉の意向を通知すれば、プラットフォーマーは誠実に応じる必要がある。3カ月間の交渉を行い、合意できなければ、調停人が双方が示した支払い案から妥当なものを45日以内に選ぶ。支払いを拒否すれば、最大で豪州の年間売上高の10%に当たる罰金を科す。

◆ニュースの経済的価値は

 地方紙などはまとまって集団で交渉に参加できる。豪州競争消費者委員会のシムズ委員長は声明で「根本的な交渉力の不均衡に対処する必要がある」と説明。「コンテンツに公正な支払いを行い、入手できるニュースを減らさないモデルを追求してきた」と述べた。
 米メディアによると、グーグルは声明で「深く失望した。政府の高圧的な介入はデジタル経済を阻害する」と批判。「ニュースから得る経済的価値は小さい」と主張し、豪州でニュースに関連する検索からクリックされた広告収入は昨年、1000万豪ドル(約7億円)にすぎなかったとしている。
 一方、シムズ委員長は「ニュースは直接の広告収入をはるかに超える恩恵をプラットフォーマーにもたらしており、その見返りとしてかなりの額の支払いを受けるべきだ」としている。

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