<つなぐ 戦後75年>被爆者の苦悩、忘れない 高崎電気館で戦争映画特集

2020年8月2日 07時32分

「ひろしま」の一場面=(C)奇跡への情熱

 戦争映画を特集する「終戦、75年目の夏。」が1日、高崎市の高崎電気館で始まった。原爆投下直後の広島の惨状と市民の苦しみを描いた「ひろしま デジタルリマスター版」など4作品を上映する。戦後75年の節目となる今夏、客席数を抑えるなど、新型コロナウイルス感染予防策を講じた上で、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝える。23日まで。 (石井宏昌)
 「ひろしま」(関川秀雄監督)は、広島市で被爆した子どもたちの手記集「原爆の子」を基に市民約八万八千人が参加。原爆投下から八年後の一九五三年に公開された。原爆の実態や被爆者の苦悩を生々しく描いたが、当時は小規模な上映にとどまり「幻の映画」とされた。シナリオは群馬県出身の脚本家八木保太郎さん(一九〇三〜一九八七年)が手掛けた。
 今回は二〇一七年のデジタルリマスター版で、同県内初上映。被爆の際の人々の描写や広島の街並みなど細部がより鮮明になった。
 このほか、英国が撮影した第一次世界大戦の記録映像を「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズで知られるピーター・ジャクソン監督が最新技術を用い、カラー化し再構築した「彼らは生きていた」(二〇一八年)、極東国際軍事裁判の記録フィルムを小林正樹監督が編集・制作した「東京裁判 4Kデジタルリマスター版」(一九八三年)、塚本晋也監督の「野火」(二〇一四年)を上映する。
「東京裁判」は二十三日のみの特別上映で電話予約が必要。「野火」の十六日午後一時の回終了後、ネットを通じて塚本監督の「リモートトーク」がある。
 今回で五回目の開催で、高崎電気館の飯塚元伸さんは「コロナ禍の中、何とか開催を迎えることができた。戦争の記憶を風化させないよう若い人にも見てほしい」と呼び掛ける。
 鑑賞料金と上映スケジュールは、高崎電気館ホームページで。問い合わせは同館=電027(395)0483=へ。

100年前の映像をよみがえらせたドキュメンタリー「彼らは生きていた」=(C)2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

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