向の岡工、後輩にバトン 高校野球県独自大会

2020年8月5日 06時41分

1回のピンチでマウンドに駆け寄り、2年生の瀬谷投手(右)にアドバイスする3年生の武藤洸生(こうせい)捕手=藤沢八部球場で

 高校野球の県の独自大会で四日、向の岡工(川崎市多摩区)が藤沢八部球場で行われた2回戦に初登場。藤沢西の機動力ある攻撃を防ぐことができず、0−10で五回コールド負けした。それでも、夏空の下で白球を追い続けた選手の顔には、力を出し切った満足感がのぞいた。(安田栄治)
 2、3年生合わせて8人だったチームにこの春、1年生4人が加わり、12人で出場することができた向の岡工。主将の渡辺蓮(れん)三塁手(3年)は「人数が少ないチームだから、全員がいろいろなポジションを守る。それだから生まれる絆を大切にプレーしよう」と臨んだ。
 藤沢西に9安打を浴び、5盗塁、4犠打を許した。内、外野に転がるボールを追って向の岡工ナインがグラウンドを走り回った。四回からエースの瀬谷充(あたる)選手(2年)に代わり、中堅手の小山雅也選手(2年)がマウンドに立つと左翼の田原康生(こうき)選手(3年)が中堅に、瀬谷選手が左翼にそれぞれまわり、その回を初めて0点に抑えた。
 得点を奪うことはできなかったが、1年生でただ一人出場した2番の水戸陽大(はるひろ)遊撃手が一回の初打席で内野安打を放った。二、三回にも安打で出た走者が藤沢西の守備陣を揺さぶって苦しめた。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で思うように練習ができなかったことから、真栄田才(まえだとしき)監督は「元気を出して、ひたすら野球を楽しめ」と指示。内、外野やベンチからは最後まで大きな声が飛び続け、監督と選手の思いもつなげた。
 渡辺主将は「一つでも勝って最高の形で(下級生に)バトンを引き継ぎたかったが、悔しいのは彼らも同じ。秋の大会を目指して練習してほしい」。この夏に向かった12人の絆は、今後も途切れることはないだろう。

関連キーワード

PR情報

神奈川の最新ニュース

記事一覧